« コラム:数字が物語るアベノミクス期待の剥落=村田雅志氏 | Main | 円安108円台、「貿易赤字」が裏付ける長期円安局面が到来か 2014/09/18 14:11 日経速報ニュース 1430文字 »

September 23, 2013

家計の金融資産が1590兆円に拡大、日銀と国内行の国債保有が逆転

[東京 19日 ロイター] - 日銀が19日に公表した2013年4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で前年比5.0%増の1590兆円となり、過去2番目の水準に拡大した。

株高などを背景に、保有資産の時価評価額が膨らんだことが要因。家計・企業ともに現金や預金という手元資金を積み増す動きも続いている。

国債の保有状況では、大規模な国債買い入れで異次元緩和を推進している日銀の残高が前年比55.5%増の150兆円となり、国内銀行の137兆円を上回って保険、中小企業金融機関等に次ぐ3番目の保有主体となった。

6月末の家計の金融資産残高1590兆円は、2007年6月末の1602兆円に次ぐ過去2番目の規模。増加は株式・出資金が前年比31.4%増、投資信託が同29.0%増と大きく増えており、新規に株式や投信などにお金を振り向ける動きもみられているものの、株高などを背景に保有資産の時価評価額が膨らんだことが要因だ。

家計や企業が現金や預金など手元資金を厚めにする動きも続いている。家計の保有資産の過半を占める現金・預金は同2.0%増の860兆円と過去最高を更新。企業の現金・預金も同6.9%増の220兆円と過去2番目の水準に膨らんだ。一方、企業では対外直接投資を積極的に展開する動きも継続。6月末の対外直接投資残高は同36.6%増の60兆円となり、過去最高を更新している。

国庫短期証券や財融債を含む6月末の国債発行残高は同3.0%増の969兆円で過去2番目の規模。保有者の内訳をみると、異次元緩和で大規模な国債買い入れを続けている日銀が同55.5%増の150兆円と過去最高を更新し、同14.2%減と残高を大きく落とした国内銀行の137兆円を抜いた。日銀の国債保有が国内銀行を上回るのは2007年12月末以来。保険の189兆円、中小企業金融機関等の169兆円に次ぐ、3番目に大きな国債の保有主体となった。

一方、これまで日本国債の保有を増やし続けてきた海外は同0.4%と減少に転じた。海外の国債残高が前年を下回るのは2010年6月末以来、12四半期ぶり。6月末の残高は81兆円となり、国債発行残高に占める割合は8.4%となった。

|

« コラム:数字が物語るアベノミクス期待の剥落=村田雅志氏 | Main | 円安108円台、「貿易赤字」が裏付ける長期円安局面が到来か 2014/09/18 14:11 日経速報ニュース 1430文字 »