July 27, 2004

「ニコタマ」人気の裏側

今週の週間朝日に「二子玉川で地価上昇の不思議」という記事があるが、見方を変えれば不思議でも何でもない。

都心一極集中と同様に、住宅地でも「勝ち組の駅」への集中が起こっているのだろう。
今後10年間の不動産マーケットは、おそらく「逆ドーナッツ現象」となる。

それも、かなり小さなエリアの中で起こる可能性が強い。

Continue reading "「ニコタマ」人気の裏側"

| | Comments (2) | TrackBack (1)

May 07, 2004

郊外というブランドの衰退

5月4日放送の「ガイアの夜明け」は、そごうが退出した後の木更津駅前ビルの再出発の舞台裏。

地権者である専門店経営者が、一流キーテナント誘致への拘りを徐々に軟化させ、安売りスーパーとの共存を目指して行こうとする心理の変化が興味深かったものの、見方を変えると、過去「そごうのコバンザメ」として商売をしていた夢が忘れられない人々がようやく現実の厳しさに気付くプロセスが番組の主題とも言えます。

木更津キャッツアイはヒットしたものの、現実の木更津の地盤沈下は厳しい限りです。

ここ4年連続して地価下落率日本一。
商業地の地価は、毎年20%あまり下げ、駅前一等地は平成12年に坪120万円だったのが、わずか4年間で42万円。

主婦たちはアクアラインを走る高速バスに乗って、東京・横浜へ買い物へ。


首都圏では東京への一極集中が言われていますが、全体人口が伸び悩む時に、その内側でどのような人口移動が起こるかは、その先例を北海道に見る事が出来ます。

北海道の人口は、現在570万人。この10年間ほとんど変化無し。
高齢者の比率は19.9%と、全国平均を若干上回ります。

一方、札幌市の人口は、10年前が172万人で、現在は186万人。
10年前は札幌以外に住んでいた人の内、約3~4%の人が札幌に移動したことになります。

また、札幌市内でもより中心部に住む傾向が強まり、中心から3KM圏内を28地域に分けて調査した結果によると、その内17地域が、90年代前半は減少、後半は増加へと転じました。

仮にこの現象を首都圏に当てはめて見ると、今後、千葉・埼玉・神奈川から東京23区へ、最大100万人近い人口移動が起こる可能性があると言えます。

かつては郊外の庭付き一戸建て住宅が一生のゴールと信じ込まされていましたが、その価値観は完全に変わったのでしょうか。

「国土の均衡ある発展」を意図した予算配分が本当に国民全体のためになったのかどうか、良く総括してみる必要があると思います。

| | Comments (0) | TrackBack (0)