September 01, 2024

今週の相場(8/30時点)

今週のS&P500は+0.2%、NASDAQは1%安、日経平均は+0.7%。

米長期金利は3.80%→3.91%、ドルインデックスは100.7→101.73、ドル円は144円36銭→146円20銭。今週は先週と反対に、小幅ながらドル高と円安の共演模様でした。

注目のエヌビディアの決算は、またも三拍子揃った好決算でしたが、慣れてしまった投資家は驚かなくなり、売りで反応しました。

現実問題として、四半期ごとの最終利益伸び率(対前四半期比)は、+52%、+33%、+21%、+13%と鈍化しています。

またAIチップ購入側に明確な収益向上の結果が感じにくいことも、AIブームへの熱が少し冷めてきた一つの理由かもしれません。

しかしながら、エヌビディアの下げが相場全体に与える影響は限定的で、とにもかくにも無難にイベントが通過したことに投資家は安堵しており、セクターローテーション的に、半導体以外への物色が進んでいる風景も感じられます。

コモディティ市場では、金と銅が小動き、銀が3%安、WTIは2%安。

政情不安でリビアの生産が不安定なことなどから、OPECプラスが減産の一部解除を検討しているとの報道が、WTIの売り材料のようです。

金曜発表の7月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比+2.5%と、前月と同じ。前月比は+0.2%で、予想と一致しました。

コアPCE価格指数は前年比+2.6%、前月比+0.2%で、これも前月と同じ。個人消費支出は+0.5%で、前月の+0.3%を上回る結果。

ほぼ予想どおりの結果で、個人消費は全般に堅調と評価され、投資家は9月から慎重なペースでの利下げが開始されるとの見通しを強めています。

また、8月の米ミシガン大学消費者マインド指数(確報値)は67.9と、前月の66.4から上昇。
インフレの減速と利下げ見通しが、家計に対する見方を明るくしたと解説されています。

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August 25, 2024

今週の相場(8/23時点)

今週のS&P500は+1.4%、NASDAQは+1.4%、日経平均は+0.8%。

米長期金利は3.88%→3.80%、ドルインデックスは102.4→100.7、ドル円は147円60銭→144円36銭。円キャリーは遠い昔の話となり、今やドル安と円高の共演になりました。

注目のジャクソンホール。FRBのパウエル議長は、「政策を調整すべき時が来た」「労働市場のさらなる減速は歓迎しない」と発言し、FRBの視線がインフレから雇用に移ったことを明確に示しました。

こうして9月の利下げは確実視されていますが、利下げ幅を0.5%とする大胆予想は24%と少数派です。

コモディティ市場では、金がほぼ変わらず、銀が+4%、銅が+1%、WTIは2%安。ドル安によって貴金属は堅調であり、原油は景気下向きを反映して軟調だと思われます。

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August 18, 2024

今週の相場(8/16時点)

今週のS&P500は+3.9%、NASDAQは+5.3%、日経平均は+8.7%。

米長期金利は3.94%→3.88%、ドルインデックスは103.2→102.4、ドル円は146円65銭→147円60銭。米金利低下でドルは弱く、円は更に弱いという結果でした。

13日発表の7月PPIは、前月比で+0.1%と、前月の+0.2%より鈍化。前年比では+2.2%で、前月の+2.7%から鈍化。

コアPPIは前月比横ばいで、6月の+0.3%より鈍化。前年比では+2.4%と、前月の+3.0%から鈍化。

14日発表の7月CPIは、前月比+0.2%と、6月の0.1%低下から悪化ですが、前年比は+2.9%と、前月の+3.0%から鈍化。前年比上昇率は2021年3月以降では、初めて3%を下回りました。

コアCPIは前月比+0.2%と、前月の+0.1%より悪化したものの、前年比では+3.2%と前月の+3.3%から改善し、2021年4月以来の低水準でした。

PPIもCPIも全般に予想より低く、CMEのFedWatchでは、9月利下げ確率が100%です。

但し、家賃など住宅費が+0.4%と前月の+0.2%から加速し、CPI上昇分のほぼ9割を占めている点は心配されます。

15日発表の7月小売売上高は前月比+1.0%と、市場予想の+0.3%を上回りました。2か月連続で予想以上の数値となり、米経済のリセッション懸念が相当程度払拭されて株高をもたらしました。

コモディティ市場では、金・銀・銅がそれぞれ+3%、+5%、+4%と堅調で、金先物は最高値更新です。WTIはほぼ変わらずでした。

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August 11, 2024

今週の相場(8/9時点)

今週のS&P500はほぼ変わらず、NASDAQは0.2%安、日経平均は2.5%安。

米長期金利は3.79%→3.94%、ドルインデックスは103.2で変わらず、ドル円は146円56銭→146円65銭と、ほぼ変わらず。

債券への緊急避難も解消された様子となり、市場は大分落ち着いては来ましたが、月曜の日本株は日経平均が4千円以上の下落と、大きく荒れました。

先週段階で売られていた日本株は、週初から反発してもおかしくないレベルかと思っていましたが、日経平均31000円台まで売られたのには驚きました。

暴落と言って良いほどの下げに関して、円キャリートレードが果たした役割は小さくなさそうです。

安パイだと思っていた円ショートが、日銀の利上げや米国の景気鈍化観測などにより自壊すると、キャリートレードの対象だった米国株がまずは売られ、為替の損失を取り返そうとした空売り筋が日本株の先物売りから暴れまくって現物の投げを誘発するといったメルトダウン現象を誘発しました。

日本発のゼロ金利マネーが、どれだけ世界のバブル的現象を支えていたかが明らかになったとも言えますが、それにしても日本株市場は、歴史に残る狼狽ぶりでした。

7月前半の不思議な日本株上昇が短期的な思惑取引であり、その反動が一気に噴出したとも理解出きそうです。

植田ショックという言葉が独り歩きしているのは、ちょっと彼に可哀そう。状況次第で今後も利上げしていくというのは当たり前の発言でしたが、想定外の株式市場の急落によって、日銀は副総裁を通じて表現を緩和するという羽目になりました。

為替市場では表層雪崩によって、過剰に投機的な円ショートは消えたものの、貿易収支の赤字構造定着やデジタル赤字の拡大、継続的な米国株投資という構造的円安要因は残ります。

また、もう一度東日本震災級の大地震が起これば、市場は円売りとなり、日本企業の海外移転がさらに進むことになりそうです。

コモディティ市場では、金は底堅く変わらず、銀と銅は3%安、WTIは中東情勢の緊張から3%高でした。

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August 04, 2024

今週の相場(8/2時点)

今週のS&P500は2%安、NASDAQは3.4%安、日経平均は4.7%安。日経平均は先週よりも下げ率は小さいのですが、騒ぎは大きくなっています。

米長期金利は4.19%→3.79%、ドルインデックスは104.3→103.2、ドル円は153円76銭→146円56銭。金利は大きく低下し、ドル安と円高が進みました。

水曜日の日銀は、予想されていた国債買い入れ額の減額と同時に、政策金利を0.25%に引き上げる決定をしました。総裁会見も更なる利上げに触れるなど、比較的タカ派的な印象を与えました。

これまで、何だかかんだと理由を付けて決定を引き伸ばしてきた日銀ですが、政界からの後押しによって円安対策に踏み込んだものと解されます。

続いてのFOMC。予想どおりの金利据え置きでしたが、声明では雇用情勢への懸念に最近では初めて言及され、パウエル議長は9月利下げの可能性を示唆しました。

木曜日の米新規失業保険申請件数は24万9000件と前週の23万5000件から増加し、ISM製造業景況感指数は46.8と、節目の50を4カ月連続で下回り、市場には嫌な雰囲気が漂いました。

そして注目の雇用統計。就業者数は11万4000人増と、久々の低水準となり、6月も2万7千人の下方修正。

失業率は4.3%と0.2%悪化し、賃金は前年比+3.6%と前月の+3.8%から低下。

懸念が大当たりし、投資家は一気にリスクオフ気分。FRBは後手に回って利下げが遅れているのではとの意見が急増しています。

CMEのFedWatchでは、年内に3回利下げ(0.75%)という予想が最多の66%になっています。

コモディティ市場では、金銀が+3%、銅が+1%、WTIは4%安。ドル安で貴金属価格は押し上げられ、景気不安で原油は売られたのかと思います。

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July 28, 2024

今週の相場(7/26時点)

今週のS&P500は0.8%安、NASDAQは2%安、日経平均は6%安。

米長期金利は4.24%→4.19%、ドルインデックスは104.4→104.3、ドル円は157円50銭→153円76銭。

2週連続の株安はリスクオフ気分を高め、これまで安心感の強すぎた円キャリートレードもポジション調整のターゲットとなり、円高が進みました。

木曜発表の米4-6月GDPは、予想の2%に対して2.8%増となり、1-3月の確定値1.4%増の2倍。
米経済は十分に強く、ソフトランディング可能との予測を支援する結果でした。

金曜発表の6月個人消費支出(PCE)価格指数は前年比+2.5%。前月の+2.6%から鈍化し、FRBの9月利下げ予想を後押ししました。PCE価格指数の前月比は+0.1%なので、単純に考えれば2%目標を達成です。
また、コアPCE価格指数は前年比+2.6%で前月と同じ。コアPCEの前月比は+0.2%、前月は+0.1%でした。

CMEのFedWatchでは、9月までに利下げされるとの予想がほぼ100%です。

コモディティ市場では、金が1%安、銀が4%安、銅が3%安、WTIが5%安と、先週に続いて株と為替のリスクオフ気分が伝染し、ポジション調整が入りました。

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July 21, 2024

今週の相場(7/19時点)

今週のS&P500は2%安、NASDAQは3.6%安、日経平均は2.7%安。テック系を中心に、やや大きめの調整となっています。

米長期金利は4.19%→4.24%、ドルインデックスは104.1→104.4、ドル円は157円88銭→157円50銭。いずれも小動きでした。

この1週間は、トランプ前大統領に対する暗殺未遂で始まり、世界的なシステム障害で終わりました。

16日発表の6月米小売売上高は、前月比で横ばいでしたが、予想の0.3%減を上回り、前月分も速報の+0.1%から+0.3%に上方改定されました。

17日発表のオランダASMLの2Q決算は、売上の半分が中国。また3Qの売上高見通しは67〜73億ユーロと、市場予想の76億4900万ユーロを下回ったことはネガティブでした。

そうした中、バイデン政権が日本とオランダに半導体製造装置の対中規制の強化を求めたと伝わり、さらには台湾に防衛費の負担を要求するトランプ発言が報道されると、半導体銘柄への嫌気が、AIブームの反省気分へと繋がっていきました。

コモディティ市場では、銀が6%安、銅が8%安、WTIが3%安と、株式市場のリスクオフ気分が伝播し、ポジション調整が進みました。

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July 15, 2024

今週の相場(7/12時点)

今週のS&P500は+0.9%、NASDAQは+0.2%、日経平均は+0.7%。

米長期金利は4.28%→4.19%、ドルインデックスは104.9→104.1、ドル円は160円82銭→157円88銭。金利低下でドル安でした。

木曜日、注目の6月米CPIは、前年比+3.0%。前月の+3.3%から改善し、さらには前月比でマイナス0.1%と、ようやく瞬間風速で下降に転じました。

コアCPIは前年比で+3.3%と前月の3.4%から改善し、前月比も+0.1%。

これならFRBも安心だろうと、CMEのFedWatchでは、9月利下げ予想が9割超にまで上昇しました。

ドル円は日本政府による介入があったようで、やや大きめの下落になっています。

翌日のPPI(生産者物価)は、前年比で+2.6%、前月比で+0.2%と予想よりも上。コアPPIも、前年比+3.0%、前月比+0.4%と、これも予想より上。

PPIの内訳としては、やはりモノに比べてサービス価格の調整が遅れている印象です。

PPIの上昇は利下げ期待に少し水を差した格好ですが、そもそもPPIの前年比上昇率は5か月連続で拡大しており、その上でCPIが落ち着いているので、とりあえず負の影響は限定的だろうと市場は判断した様子です。

コモディティ市場では、先週に利下げを先取りした買いが多かったせいか動きが小さく、金が+1%、銀と銅が2%安、WTIは1%安でした。

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July 07, 2024

今週の相場(7/5時点)

今週のS&P500は+2%、NASDAQは+3.5%、日経平均は+3.4%。インデックスは好調でした。

米長期金利は4.39%→4.28%、ドルインデックスは105.9→104.9、ドル円は160円88銭→160円82銭。米金利低下でドルは伸び悩みました。

水曜発表のISM非製造業景気指数は48.8と前月の53.8を大きく下回って、4年ぶりの低い数値。

金曜日の6月雇用統計は、就業者数が20万6000人増加ではあったものの、5月が27万2000人から21万8000人に、4月は16万5000人から10万8000人と大きく下方修正され、失業率は前月の4.0%から4.1%に悪化。

以前からNFPのアバウトさは指摘されていましたが、あらためてこの数値に一喜一憂することの無意味さが認識されると同時に、労働市場の軟化が意識される結果でした。

CMEのFedWatchでは、9月までに利下げが行われるとの予想が、先週の64%から78%に上昇しました。年末金利は4.75-5.00%が予想最多であり、年内2回の利下げが織り込まれています。

コモディティ市場で、金が+3%、銀が+7%、銅が+6%と再上昇しているのは、近い将来の利下げによるドル安の織り込みでしょうか。WTIも+2%と堅調でした。

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June 30, 2024

今週の相場(6/28時点)

今週のS&P500はほぼ変わらず、NASDAQは+0.2%、日経平均は+2.6%。

米長期金利は4.26%→4.39%、ドルインデックスは105.8→105.9、ドル円は159円82銭→160円88銭。先週に引き続き、売られ続ける円が目立ちます。

木曜発表の、1Q米GDP確報値は年率換算で前期比+1.4%と、改定値の+1.3%から若干の上方改定でしたが、前年4Qの+3.4%からは急激に鈍化しました。

金曜発表の米個人消費支出(PCE)コア価格指数は前年同月比で+2.6%と、市場予想に一致。

主要経済指標に特段のサプライズは無かったと思われますが、なぜか長期金利は上昇しており、それもあって株価は横ばいと言ったところです。

コモディティ市場では、金・銀・銅そしてWTI、いずれも小動きでした。

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