October 01, 2022

今週の相場(9/30時点)

今週のS&P500は2.9%安、NASDAQは2.7%安、日経平均は4.5%安。

米国株指数の下げ率は先週より縮小したものの、依然として売り圧力が強く、3Q期末のお化粧買いどころか、低金利時代の厚化粧がどんどん剥がれていくような毎日です。

米長期金利は3.69%→3.83%に上昇。逆にドルインデックスは113→112.2に下落しましたが、ドル円は143円30銭→144円80銭へと円安が進みました。

容易には改善しない投資家心理に、英国の混乱が拍車をかけました。

発足したばかりのトラス政権は先週末、公約を5割上回る7兆円規模の大型減税を発表。とりわけ、減税で成長率を2倍にして国債を返済するのが政府方針と伝わったことは、政権が経済オンチだという不安感を急速に高め、週初の市場でポンド円は155円から148円に急落。

英10年国債は売られて長期金利は3.5%から4.5%に急騰し、英国債で運用する年金基金が破綻の瀬戸際と伝わり、急遽イングランド銀行が国債を買い支えする「量的緩和政策」に時限転換するという、耳を疑うようなドタバタ劇が展開されました。

影響は日本株個別銘柄にも及び、英国ファンドの保有率が高いマツダや川崎汽船が週間で20%近く売られるなど、日本株の下落を後押しするような結果も招いています。

英国政府は減税計画を縮小する修正に追い込まれるだろうとの見方も発生しています。

米長期金利は節目と見られていた3.5%を大きく上回る水準となっていますが、ドル円には介入警戒感があり、145円に飛び込む勇者は今のところ現れていません。

2.8兆円の介入に一定の時間稼ぎ効果があったことは認められますが、そもそも過熱気味だったドル円相場の下値固めを手伝ったに過ぎないとの見解もあり、長期的にはノイズとして忘れられていくのが単独介入の宿命と考えられます。

なお、FRBのブレイナード副議長が30日に、「金利が上昇する中で、国境を越えた波及と跳ね返りがどのような形で金融の脆弱性と影響し合うかを考慮すべきだ」と、やや軌道修正を示唆するような発言もしているので、今後のパウエル議長の発信には要注意かと思われます。

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September 25, 2022

今週の相場(9/23時点)

今週のS&P500は4.6%安、NASDAQは5.1%安、日経平均は1.5%安。DOW指数は年初来安値です。

米長期金利は3.45%→3.69%に上昇、ドルインデックスは109.6→113に上昇、ドル円も142円90銭→143円30銭へとドル高が進みました。

21日のFOMCでは、予想どおり0.75%の利上げ。FRBメンバーが予想する年末金利は4.4%と前回の3.4%から上方修正され、来年末時点も4.6%と前回の3.8%から切り上がりました。

CMEのFedWatchでの年末金利は、4.25-4.5%が予想最多ですので、残り2回のFOMCで1.25%の利上げが織り込まれています。11月FOMCでは、4回連続の三段跳びが見られそうです。

日本政府は為替市場に単独で円買い介入しましたが、貴重な外貨を無駄遣いする愚策という評価になると思います。「介入は買い場」が法則ですから、ドルを買い増ししました。

介入は一時的に145円を140円まで押し下げましたので、倍返しで150円という分かりやすい目標が設置されました。

英国政府はインフレ対策として大型減税と国債発行増額を決めましたが、英国は株、債券、通貨のトリプル安に見舞われました。ポンド/ドルは先週の1.14から1.08に急落し、パリティ予想が増えています。

ポンドと言えば1992年、ジョージ・ソロスによるポンド売りが有名ですが、あの時もポンドを買い支えようと市場介入していたイングランド銀行が白旗を揚げました。

コモディティ市場では、WTIが7%安、ドクターカッパーが5%安。

市場の懸念はインフレと不景気両方となり、買えるリスク資産が殆ど無くなってきました。ビットコインも節目の2万ドルを下回っています。

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September 18, 2022

今週の相場(9/16時点)

今週のS&P500は4.8%安、NASDAQは5.5%安、日経平均は2.3%安。

米長期金利は3.3%→3.45%に上昇、ドルインデックスは109.0→109.6に上昇、ドル円も142円60銭→同90銭へと小幅に円安が進みました。

大注目だった8月CPIは、ガソリン価格の下落等によって、総合CPIは前年比で+8.5%から+8.3%に下がったものの、予想の+8.1%には届かずでがっかり。

またコア指数は、前年比+5.9%から+6.3%に加速。前月比では+0.3%から+0.6%と倍速化して、スーパーがっかり。

インフレの主役は石油などの資源価格から賃金と住居費に交代。改めてコア指数の重要性が意識され、下方硬直性が強い「粘着質のインフレ」が見える化されることとなりました。

ドル円チャートは既にかなりの過熱域にあったため、個人的には急速な円高を懸念していましたが、この結果を受けて再び145円に接近する逆のリスクが生じました。とは言え過熱気味のチャートであることに変わりはなく、現在は日柄調整入りとなっているものと思います。

なお日本政府による市場介入の可能性はほぼゼロ。仮に実施しても、倍返しの失敗となるのが関の山と考えられています。

このCPIの結果を受けて、来週のFOMCでは0.75%の利上げが確実視されており、年末FFレートは、4.0-4.25%が予想最多で、残り3回のFOMCで計1.75%の利上げが織り込まれています。

よほどのインフレ急速鈍化が起こらない限り、来年は4%以上のFFレートが相当期間持続するという高金利時代になり、株式の配当利回りよりも債券利回りが魅力的に見えるようになりそうです。

S&P500もNASDAQも、今年最安値まであと5%ほどに迫ってきましたので、今のペースなら来週にも到達しそうです。

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September 11, 2022

今週の相場(9/9時点)

今週のS&P500は+3.6%、NASDAQは+4.1%、日経平均は+2%。3週連続の反省モードから自律反発ムードに変わり、3指数とも50日線を上抜けました。

米長期金利は3.2%→3.3%に上昇、ドルインデックスは逆に109.6→109.0に下降、ドル円は140円20銭→142円60銭と円安が進みました。

ECBがユーロ史上初の0.75%の大幅利上げを行って政策金利が1.25%に上昇したことで、ユーロドルのパリティ割れが解消されました。ドルインデックスの構成は、58%がユーロです。

コモディティ市場では、WTIは2%安でしたが、銀と銅は5%反発しました。

個別銘柄では、テスラが+8%、アマゾン+4%など。アップルは0.4%安と、iPhone14への期待度は低そうです。

半導体関連ではエヌビディアが+3%、アプライドマテリアルズとオンセミが+5%などで、SOX指数は+4.7%。

トラベル系も総じて買われ、エアラインでは、ユナイテッド+12%、アメリカン航空+10%。クルーズは、ロイヤルカリビアン+15%、カーニバルクルーズが+11%。ブッキングHDも+8%でした。

セクター別で見ると、エネルギーが+1%台と低く、上位はテクノロジー、ヘルスケア、素材、情報技術などが4~5%上昇と、比較的万遍なく買われている印象です。

エネルギーだけが高くて他の全てが凹んでいた2週間前とは反対の風景になっています。

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September 04, 2022

今週の相場(9/2時点)

今週のS&P500は3.3%安、NASDAQは4.2%安、日経平均は3.5%安。3週連続の反省モードとなりました。

米長期金利は3.0→3.2%に上昇、ドルインデックスも108.8→109.6へ上昇、ドル円も137円50銭→140円20銭とドル買いが進みました。

FRBは株式相場の過度の反発によってインフレが後押しされるのを嫌がっていますので、ドル高株安傾向は、「FRBに逆らうな」を実践しているものと解されます。

ドル円の140円は、購買力からすればバブル的な水準という声もありますが、バブルであるほどトレンドは強いので、逆張りは禁物だと思われます。

次なる目標は、98年8月の147円ですが、ちなみにその直後にロシア国債のデフォルトが起こり、ドル円は同年10月に110円まで急降下しますが、今の円は安全資産では無く、むしろ何かあったら「有事のドル買い」で、円安が加速しそうな気さえします。

いつでもノホホンとした平和ボケ日本は危機に弱く、3月からの円売りは、ロシアのウクライナ侵攻直後から始まりました。

米8月雇用統計は、雇用者数が31万5000人の増加。失業率は前月の3.5%→3.7%に上昇し、労働参加率も62.1%→62.4%に上昇。

平均時給は前月比0.3%増と、前月の0.5%増から低下し、前年比では5.2%と7月と変わらず。

労働参加率の0.3%増加は、人数にすると60万人強。失業率も上昇し、かつ賃金の伸びが鈍化していることから、僅かながら労働市場の逼迫に緩みが生じ、求人しやすくなっていることが想像されます。

FRBの利上げを加速させるようなホットな数字ではなく、かといって手綱を緩めることが予想されるほど冷えた数値でもないとの印象で、9月利上げ予想は+0.75%が56%と過半数です。

また来年のFFレートは、3.75-4.0%が長期間持続するとの予想となっています。

ガソリン価格の下落傾向は続いているので、13日発表予定の米8月CPIは、前月に引き続いて改善方向だと予想しますが、そこから目標の2%に抑え込んでいくのは、相当長い道のりになるのではないかと思われます。

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August 28, 2022

今週の相場(8/26時点)

今週のS&P500は4%安、NASDAQは4.4%安、日経平均は1%安。株式は2週連続の反省気分です。

米長期金利は2.97%→3.0%に上昇、ドルインデックスも108.1→108.8へ上昇、ドル円も136円80銭→137円50銭とドル買いが進み、ドルインデックスは年初来高値圏にあります。

ジャクソンホールでのパウエル議長講演は、いつもは長い割に内容が無いと批判されますが、今回は短く「景気より物価」だけを強調し、意識的にタカ派を演じました。

ある程度予想された内容ですが、株式市場の楽観を剥落させるには十分だったようで、金曜だけでNASDAQは4%下げ、SOX指数は6%下げました。

そもそも昨年は同じ場所で、インフレは一時的と話して結果的に大恥をかいたのですから、同じ轍は踏みたくなかったということかと思います。

CMEのFedwatchによれば、年末FFレートは3.5-3.75%、来年7月は3.75-4.0%が予想最多となっており、来年前半も1回利上げの可能性が織り込まれ、早期に利下げ姿勢へ転換するとの観測はほぼ消えました。

一方、債券市場での金利上昇は小幅。債券投資家にとってパウエル議長の話は特に目新しいものではなかったようで、ドル円も先月の139円までは届いていません。

コモディティ市場では、WTIが2%高。CRB指数は6月初旬の高値から1か月で2割下がって、その後の1か月で1割アップと半値戻しに近い格好となっており、資源価格主導のインフレ再燃が懸念される状況と言えるかもしれません。

バイデン政権はインフレ対策としてイラン産原油の輸出を認める方向に動こうとしていますが、その場合にはサウジが減産して原油価格の値崩れを防ぐことになるものと予想されています。

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August 21, 2022

今週の相場(8/19時点)

今週のS&P500は1.2%安、NASDAQは2.6%安、日経平均は+1.3%。

日経平均は一時29000円を超え、一見すると好調に見えますが、これは為替の効果であり、ドル建て日経平均は年初来で18%安と、S&P500の11%安に劣後しています。逆に円建てS&P500は年初来で+6%です。

安くなっていく円を時間をかけて増やしても大した資産にはならないだろうということで、勢い日本株は短期トレードの戦場となり、時価総額460億円の「アイスタイル」の1日の売買代金が800億円を超えるといった珍現象も起こっています。

米長期金利は2.84%→2.97%と上昇、ドルインデックスも105.7→108.1と上昇、ドル円も133円50銭→136円80銭とドル買いが進み、ドルインデックスは、先月の年初来高値108.5に迫ってきました。

ドル円との連動性が高いと言われる米2年債金利は、先週の3.25%から今週は3.24%と殆ど動いていないので、長期金利の上昇はインフレ高止まり期間の長期化予想を意味するものと考えられます。

ここ1~2か月、まるでインフレとの闘いが終わったかのように株式市場は楽観していましたが、ようやく一定の反省が入ったように見えます。

債券と株が売られてドル現金に避難するような風景ですが、長期金利3%近辺は株式にとって、まだまだ居心地の良い水準だと思われます。

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August 14, 2022

今週の相場(8/12時点)

今週のS&P500は+3.3%、NASDAQは+3.1%、日経平均は+1.3%。

米長期金利は2.83%→2.84%とほぼ変わらず、ドルインデックスは106.6→105.7と下落、ドル円も135円→133円50銭と下落。

S&P500とNASDAQは4週連続の上昇でリスクオン気分が高まり、為替市場でもドルへの避難心理が後退しています。ドル高の勢いがやや弱くなっているため、ドル円上昇の推進力にも陰りが感じられるところですが、保険としての通貨分散の必要性を疑う人はいないでしょう。

注目された米7月CPIは、前年比で+8.5%と、前月の9.1%よりは鈍化。前月比では0%と、下がっているわけではないものの、そろそろピークではとの観測を裏付ける数字とはなりました。

また、7月の卸売物価指数(PPI)は前月より0.5%低下と、2020年4月以降で初めて低下。

前週の強い雇用統計と合わせて考えると、インフレはようやくピークを迎えつつあり、景気は依然強いからソフトランディング可能という推測が成り立ち、株式相場はアップトレンドが継続する結果となりました。

コモディティ市場では、先週10%も下がったWTI(原油)が3%反発した他、銅も4%高と概ね小反発となり、悲観が若干修正されたような風景です。

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August 07, 2022

今週の相場(8/5時点)

今週のS&P500は+0.4%、NASDAQは+2.2%、日経平均は+1.3%。

米長期金利は2.66%→2.83%と急上昇、ドルインデックスも105.8→106.6、ドル円も133円20銭→135円ちょうど近辺と、金利に追随しています。

7月雇用統計は、失業率が3.5%と3.6%から低下し、雇用者数は+52.8万人と大きく増加。5月、6月分も計2.8万人の上方修正です。

平均時給は前年比+5.2%と6月と同じで、労働参加率は62.1%と、62.2%から低下。

統計からは、総労働者数も失業率もコロナ前水準に復帰して、労働者の奪い合い状況が激しくなっているように見え、金利上昇とドル高に振れました。なお2020年1月の労働参加率は63.4%であり、この点はコロナ前に戻っていません。

ドル円は、直近高値139円30銭から安値130円30銭まで9円下がって4.7円上昇と、半値戻し達成になっています。

コモディティ市場では、原油(WTI)が10%下がったのが目立ちます。今週のOPECプラス会合では、現在の日量2898万バレルに対して、10万バレル増産と、僅か0.3%の供給増が決定されましたが、市場では景気後退による需要減観測を反映した下げだと解説されています。

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July 31, 2022

今週の相場(7/29時点)

今週のS&P500は+4.3%、NASDAQは+4.7%、日経平均は0.4%安。

米長期金利は2.75%→2.66%に下がり、ドルインデックスも106.6→105.8と下落、ドル円も136円10銭→と133円20銭へと円高方向。ドルしか買えないと言われた状況が変化し、ドルを株や他通貨にシフトするリスクテイクの動きが目立ってきています。

一つのきっかけはFOMC通過。0.75%利上げは想定どおりで、パウエル議長の「今後の利上げはデータ次第」という言葉を、景気が弱ければ配慮するという意味に受け取り、投資家は株を買う行為に転じていると解説されています。

主要企業の決算に関しては、思ったほど悪くはないが継続。

アマゾンは2QのEPSも次四半期営業利益も予想以下。マイクロソフトは一度引き下げた売上とEPS予想にも届きませんでした。

ネット広告収入は頭打ちとなり、グーグルは売上、EPS共に予想以下。しかし、いずれも株価は上昇しました。

メタも、売上、EPS、ガイダンス、全て予想以下。半導体では、インテルが予想を6割も下回るEPSで失望の決算。さすがに両社は株価下落。

日本では、デンソーとソニーという有力企業が下方修正しています。

米GDPは2期連続のマイナス成長と、数値的にはリセッション入りを示していますが、これが今後の利上げ幅を抑制するなら株にはプラスというのが今の心理かもしれません。

CMEの金利先物市場では、9月FOMCで0.5%利上げ予想が72%、年末金利は3.25~3.5%が最多と、あと年内3回のFOMCで計1%利上げという、比較的穏やかな想定になってきました。

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