終戦の日~国民的熱狂の果てに~
今を去ること110年。
西暦1895年。
日清戦争に勝利した国民は、アジアでの軍事的優位を実感。
開国後はじめて勝利という美酒に陶酔。
10年後には大国ロシアにも勝ち、南満州の利権を得るや勇んで大陸に進出。
40年後その国に止めを刺されて、ぶざまに敗戦。
軍を讃え、天皇を崇め、大陸に憧れ、国を愛した熱狂が嘘のように冷める。
国民は政治に飽き、ひたすら官僚主導で経済発展に没頭。
戦後40年経ち、熱狂はバブル経済を招き、また敗戦。
絶望とあきらめの内に10年余を経過。
ようやく灯りが射すのを感じられる地点まで来た。
何かに浮かれているのは心地良く、
また熱狂の対象探しが過熱する。
勝ち組への執着、株式投資、子供の教育、都心マンション、年金対策、健康志向、結婚以外の生きがい、etc。
価値観は多様化し、一つにはまとまらない。
そして答えを持たない人は焦り出す。
何か答えが欲しい。
買えば上がる株がすぐに知りたい。
自分で考える事は苦しく、なかなか正しい回答にたどり着けない。
すぐに答えを出してくれる人に頼りたくなる。
これを買えば裕福になります
信じれば病気が治ります
私に投票すれば世の中は良くなります
私に預ければ1年で倍にしましょう
「ユダヤ人が悪い」という声がかすかに聞こえる
ユーフォリアの中で自分を見失わないように、苦しい時も何とか自分で答えを探したい。
それが戦争を避け、平和を希求する道につながると信じて。
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