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March 26, 2006

円安は歴史の必然なのか

昨年12月の急激な円高局面で利益を吹っ飛ばしてから、大いに反省して謹慎していましたが、また徐々にドルとユーロを買い出しました。

従って、どうしても円安になってもらわないと困るわけですが、それをどう理論的にバックアップ出来るかが重要な点です。

まず、量的緩和終了で日米金利差が縮小するという見込みは、根拠薄弱であろうと思います。

日銀は、福井さんと水野さんで若干発言のニュアンスが異なりますが、基本的には長期金利の急激な上昇を容認していません。(当たり前ですが)

福井総裁が国債の買い入れを当面減らさないと発言しているのは、その意思をアナウンスしたもので、長期債券の需給はそもそもタイト(財政再建努力により発行は減る)ですから、まもなく長期金利は落ち着きを見せると考えています。

総合的に判断して、年内の短期金利の上昇幅は25bsp程度、最大でも50bspというのが多くの専門家にも共通した見方かと思います。

一方アメリカのFFレートは今週25bsp上がるのがほぼ確実で、おそらくもう一回上昇して5月に5.0%になって収束。(あるいはもう1回か)

従って実態としては、日米の実質金利差はさらに拡大してしまう可能性の方が高いと認識しています。

その他円安になる構造的な要因としては

・日本の貿易黒字減少によるドル売り圧力の減少
・投資に目覚めた家計の外債投資熱
・FX環境の急速な普及による、さらなるキャリートレード増加

などが考えられます。

また、アメリカの金利政策と為替の相関性については多くの方が研究されていますが、結論は、「円ドルは金融政策に約1年遅れて連動する」ということに収れんするようです。

従って、経験則からは、米国の政策金利上昇が始まってしばらくするとドル高が始まり、止まって少し後にドル高がピークを迎えるという事実が言えます。

これはこれから10年 長期投資のロードマップでも検証されていますし、やや逆説的ですが、こちらのサイトでも辿り着いた結論は似ています。

実際、FRBが利上げに転じたのは2004年6月ですが、ドル円が底を打ったのが半年後の2005年1月の101.88円。
その後105円近くで揉み合いし、本格的に上放れ始めたのがほぼ1年後の2005年6月後半。

直近の円安ピークは2002年1月の135円ですが、これはFFレートがピークの6.5%だった最後の月、2000年12月のおよそ1年後です。

円安への最大の抵抗勢力はアメリカの経常収支赤字でしょうが、これに勝るドル債券投資が行われて、130円を超える円安局面が出現するというシナリオに賭けたいと思います。

逆の言い方をすると、ドルが還流しなければアメリカは破綻するわけで、誰もそれを望んでいません。

アメリカの現状には、多くの識者を悩ませる体たらくの部分が確かに存在するわけですが、消費欲に浮かされ、戦争のために財政赤字を容認するどうしようもない「わがまま不良児」の間はドルが買われ、貯蓄に励む品行方正な青年になったら、安心して他の通貨に移るというのが、市場というものだと考えれば、それもまた「高度に理性的な感情」であると納得出来るのではないでしょうか。

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