小泉改革の光と影
「小泉改革は格差を広げた」
「地方には住むなということか」
これに対する回答は、
「格差が縮まるなら全体が沈没しても良いのか」
「施しを行う余裕は既にない」
この5年間で主要国の株価はどの程度上がったのか。
韓国2倍、シンガポール1.5倍、オーストラリア1.5倍、香港1.15倍。
インド3倍、ブラジル2.5倍。
ドイツ、イギリス0.9倍。
アメリカ(ダウ)ほとんど変わらず。
日本1.15倍。
ヨーロッパは数字は悪いのですが、ユーロの価値は大きく上がっているので、その購買力を考慮すると、見かけよりも実態は良いはずです。
韓国が高いのは、経済規模が小さいことと、アジア通貨危機により一足早く構造改革が進んだおかげでしょう。
日本は、自由奔放な経済制度と大陸へのゲートウェイとして相変わらず魅力的な香港と同程度です。
次のリーダーに要求されている「改革の継続」とは、変化し続けることで、世界の流れに付いていこうという政策。
大競争時代の中にエントリーして快適で機能的な生活を維持するか、田舎と共に隠居生活をするかといえば、それはそれぞれの選択に任せるしかないでしょうが、政治は二つの道を用意する必要があります。
都会も実は悪いことだらけ。
満員電車、高い物価、犯罪・薬・性の誘惑、激しい仕事のストレス。
気を抜いたら社会から抹殺されてホームレスになる社会。
夜間も休日も勉強している人が本当に多い。
高度な医療、進んだ社会インフラを享受するためには、それなりの負担が欠かせません。
世界のトレンドに逆らわず、競争主義の原則に従って資金の流れを整備し、少なくとも民間努力の邪魔をしなかったから、世界の成長の恩恵を受けて立ち直った。
これが小泉改革のほとんど全てです。
放置しておいたら忘れ去られる国になってしまうという危機感を持った人々が政権中枢部にいたということ。
そして一方で能天気に700兆円の国債をまだ増やそうという抵抗勢力が存在していたのも事実。
再度株価に戻ります。
1倍割れのヨーロッパ、2~3倍のエマージングカントリー、1.5倍のシンガポール・オセアニア、そして変わらずのアメリカ。
香港と同じ1.15倍の日本は、置いてきぼりを食わずに、成長の尻尾をどうにか掴む事が出来たというわけです。
これを評価しないのは勿論、田舎者の勝手です。
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Comments
ドンさん、こんにちは。
そんなに「どんどん」は無理だと思います。
ぼちぼちお付き合いください。
Posted by: akazukin | May 22, 2006 11:21 PM