全ては利回りで選択される
さしもの投信買いも一休みなのか、この3日ほどJ-REIT指数は一服です。
しかしながら基本は上昇トレンドであり、この先もアメリカ、オーストラリア並みにスプレッドが縮小していくのかどうかは、興味深いところです。
代表銘柄であるNBFは、現在予想利回り2.5%近辺まで買われていますが、賃料上昇余地を考えると、これでもまだスプレッドは「1%もある」と考える人たちがいます。
構造偽装問題もあり、住宅リートは5%以上の利回りが欲しいと言っていた人たちが、今や3%以下で3226を買っています。
東京電力の株価は、この1年で2800円台から1000円上がり、今日の終値3800円に対し配当60円は利回り1.58%。
電力は配当利回りで買え、というくらいですから、10年JGB1.69%を下回っているのは、見方によれば銀座の地価よりもバブルでしょう。
財務省のデータによると、外国人投資家の日本債券買い越し額は年初来で6兆4000億円に達し、2000年以来で最大です。
こんな低利の債券をなぜ外人が買うのか不思議に思いますが、インフレ率が低く、今後発行額も少なくなる日本国債は、「主要国国債市場で最も妙味が大きい」のだそうです。
デフレ脱却期待が裏切られて消費は低迷。
いくら日銀が政策金利を上げても、長期金利への影響は限定的という見方が広がり、債券価格の上昇を予想する人が多くなっているものと理解されます。
電力株にせよ、大型優良REITにせよ、円ベースで高利回りで運用できる商品は、それ自体が貴重な「資源銘柄」のようなもの。
不動産もNOI利回りが明確になり、他の金融商品と横並びで比較しやすくなっているという現状は、グローバルな投資基準としての「利回り選考」が働きやすいともいえそうです。
配当UPは株価対策としても有効ですから、株式市場においてもインカム重視の傾向が一層強まることも考えられます。
この記事が参考になりましたら BlogRankingに一票をお願いいたします。
Comments
日本と世界のREITについていろいろ勉強しています。
このサイトでも、また勉強させていただきます。
Posted by: 世界のREIT | December 19, 2006 12:37 AM