巻かれたものは戻る
思えば1月3日のWTI急落が始まりでした。
商品相場の急落は為替市場で蓄積されたユーロ/ポンドロングおよび円ショートポジションのクローズを呼び、次には株式指数先物取引の手仕舞いを誘発して現物株の利益確定を誘発するという、信用収縮の連鎖を招きました。
ハイレバが当たり前のデリバティブ系マーケットほどダメージが大きい、典型的な「仮需の清算」の局面といえそうです。
通貨により差はありますが、概ね25日MAを意識した戻りで、12月の過剰な円安分が剥離しました。
FXはドル円をわずかに残して換金。
含み益がかなり減りましたが、ひとまずは昨年までの確定利益を温存しました。
キャリートレードの魅力や円安の方向性に基本的な変化はないと考えますが、これだけ短期間に急速な巻き戻しが行われると、為替市場はしばらく不安定でしょうから、ポジションは少量にして、ドルの戻りを良くWATCHしたいと思います。
こうした混乱の最中でなければ、もう少し強く雇用統計に反応しても良かったのではないかと思いますが、119~120円の壁が頑強であることも再確認されました。
株式市場では、これまでディーリング相場化していた鉄鋼が大きく調整しましたが、電機業界には資金が入り、日立、東芝、ソニーなどは続伸しています。
東芝は現実の業績で買われ、日立はホールディングカンパニーとしてPBR1.1倍はいくらなんでも安いという評価で買っている人が多いのではないでしょうか。
業界にはっきりとした再編地図が見えるまで、結構相場寿命は長いかもしれません。
5日のNY株が82$下がっていますが、香港、シンガポールなどは東京の下げにかかわらずしっかりしていましたし、商品相場の影響を受けやすい豪株式も崩れてはいないので、アジアマーケットは一定の調整で済むだろうと思います。
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