焦点はG7後
9日の日経平均は何か重しが取れたかのように、200円以上の上昇。
TOPIXは今年の高値でした。
高成長の海外マーケットで活躍する企業は、日本経済の低迷を尻目に成長するでしょうから、日経平均やTOPIXとの連動性はドンドン失われていくでしょう。
海外の投資家は、日本株に与えられた予算を、まずはこうした「国際優良銘柄」にアロケーションすると思われます。
そうした意味では、海外で稼ぎ、バリュエーションも魅力的な商社セクターも国際優良銘柄予備軍であり、本格的に見直されるチャンスが到来していると思います。
モノ作りだけ頑張っても国民は豊かになれません。
為替市場はG7後に関心が移り、ドル円は121円後半の円安水準。
仮に共同声明に円安警戒が盛り込まれるというサプライズがあっても、円高は限定的だと市場は判断したということかと思います。
9日発表されたいわゆるシカゴ筋の円売りポジション(6日時点)は前週の173千枚から大きく減って128千枚。
この間ドル円は121.6円から120.1円の円高に振れました。
建玉が4分の1巻き戻されても1.5円と考えると、今後の円高水準について基本的には限定的という推測が可能かと思います。
少しでも円高局面では新規の外貨買いが入って来ているのでしょう。
WTIとゴールドが再びブリッシュ。
米国債券市場では10年債が4.78%まで上昇して来ました。
原油が高い時には、日本株は好調という相関性はありますし、資源通貨に目が向いて円安になれば日本にプラスですが、一方長期金利が上昇した場合には金利敏感株は要注意。
日米の債券市場はシンクロ基調が強く、来週の金利動向はGDPと共に、日銀の判断に強い影響を与えます。
最近インカム志向で急騰したものには、金利上昇を材料に利益確定の売りが発生しやすく、J-REITも短期的には調整が不可避のチャートです。
年初からここまで、世界のマーケットは比較的シンプルにリスク資産を買う傾向が続いていたので、投資家の手元は裕福でしょうが、それだけに短期的な波乱の可能性にも注意を払うべきタイミングかと思います。
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