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June 09, 2007

株価は金利との均衡点を探している

8日の東京では、昨日のアメリカ債券市場の流れを引き継いで、10年もの金利が一時1.92%に上昇。

株式市場は寄付きから大きく売り優勢に傾きましたが、下値では旺盛な買い需要も感じられ、SQ清算日でもあって売買代金は過去最高でした。

急落が話題になっているJ-REIT指数はザラ場では下げ渋りがみられたものの、今月になって8%下落。
利回りにすると0.2%に相当し、長期金利の上昇に連動してスプレッドを維持した形です。

低インフレと高成長が持続するという従来シナリオに一定の修正が加わった結果、長期金利レベルの修正とそれに見合った株価というリバランスメカニズムが機能したと考えられます。

アメリカでのターゲットは1年前の5.2%でしょうが、一気にそこを越えてくるような可能性は少ないだろうと考えます。

そもそもアメリカ経済はGDPを下方修正しているのが現状ですし、サブプライムローン問題の余震も残っており、何より株式が下げれば債券への避難は必ず起こります。

日本では2%が意識されるでしょうが、この壁は厚いという強固なコンセンサスがあります。

金利と株価の関係が落ち着いた後は、今後の高金利世界に対応出来る銘柄があらためて選択されるプロセスとなり、資源、エネルギー、食品、不動産銘柄などの成長性が再度アセスされるでしょうが、全ての業種において、成長する海外市場での貢献度が重要と市場は考えると思います。

海外で事業展開する企業に取っては、低金利の円で調達し、外貨運用するのと一緒ですから、海外企業より有利な面もあります。

これは日本の家計が割安で資金提供しているのと同じですから、それに満足しない個人金融資産はより有利な運用を求めて今後も模索するでしょう。

今週のダメージは資産全体の2%くらいでした。

REITを少し減らし、CASHを多めに確保。
中国株はポジション維持し、FXはレバ1倍以下。
日本株は商社とエネルギーセクターのみとしました。

世界が高金利を享受する体制になろうとしていることを意識し、日銀は少しでもそこにキャッチアップしようとしています。

しかしながら、金利上昇は財政の悪化と国民負担の増加を招き、国内は円高をエンジョイ出来る体制にありません。

戦後一貫して歩んで来た「輸出企業頼みという一本足打法」をどう変革していくかが、国家最大の課題であり、その解決方法として、財政、年金、移民問題などを包括的に議論していかなければならないと思いますが、タテ割り行政の日本では対応が困難です。

コムスン問題で露呈したのは、底の浅い日本の介護インフラであり、厚労省がその程度のビジョンしか持ち得ずに、介護保険の設計を行ったという裏返しでもあります。

社会保険庁の信じられない杜撰な管理を含め、国家は自分の将来を保証する能力が無いと国民が感じているにもかかわらず、子供のいない安部総理は将来よりも今を重視するのか、教育基本法改正や改憲論議を通じて国民が国家と一体化することを望んでいます。

この埋められないギャップが、自助努力による資産形成のために円が海外流出する根源的な理由であるのかもしれません。


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