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July 14, 2007

商品価格は世界の緊張と欲望を映す

DOWはこの2日間で330$も上昇しました。

住宅市況の調整とガソリン価格の高止まりはあっても、消費は引き続き堅調だろう、という心理が広がったようです。

長期金利は5.0~5.2%のレンジですが、FRBの基本姿勢は景気刺激よりもインフレ警戒です。
迷う状況なら利上げに賭ける方が正解に近いはずです。

WTIは73.93$と、昨年夏の高値77.03$を窺おうとしていますが、大きく懸念する声は聞かれず、むしろ各国の石油関連株が活況となって指数に貢献しているような状況です。


東アジアの情勢は、北朝鮮への金融制裁解除により緩和方向に向かっていると言えそうですが、世界の緊張レベルは高止まりです。

パレスチナはガザ地区がハマスの実効支配下になり、事実上二分しました。
イスラエルとの和平の前にパレスチナ内部の和平が必要になってしまい、中東情勢は一歩後ずさりしました。

イスラマバードのモスク篭城事件は多くの死傷者を出し、ムシャラフ大統領自身も暗殺されそうになるなど、政権の威信は大きく損なわれました。

イラクからは大量の難民が隣国シリアに流れ、そこでも宗派対立が激化しつつあります。

イランのアフマディネジャド大統領はIAEAの査察を受け入れつつも、ウラン濃縮活動を停止するつもりはないと発言しています。

円と同様いつも売られるばかりのスイスフランが、以前より値持ちが良く感じるのはラストリゾート的役割への期待が高まっている反映であり、中東を巡る状況は、静かな様でいて実は一触即発であることを、市場は織り込みつつあるのではないかと考えています。

Reutercrb_2

代表的な商品先物指数である、REUTERS/JEFFERIES CRB指数です。


経済の先行きはもちろん予想不可能ですが、考える要素として確実だろうという事実は幾つかあります。

それは人々の心理に根ざすものであり、多くの国がアメリカの支配から脱却したいと思っていること、そしてアジアの十数億人が、かつての日本人のように、中産階級への階段を上ることを切実に渇望して日々猛烈に努力しているということです。

その欲望が現実の需要に変化するスピードと、商品供給が増加するスピードの差があればあるほど、商品関連の指数が上がっていくことは自明です。


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