« 「若さ」とは「弱さ」の時代 | Main | 内閣は株価の重し »

September 03, 2007

今さらファーストクラスの怪

12月から羽田=伊丹線でJALがファーストクラスを導入します。
わずか1時間のフライトでプラス8000円。

そもそも2004年、JALはそれまでのスーパーシートを廃止して、プラス1000円のクラスJを導入。
スーパーシートを維持したANAとは逆に、サービスのフラット化による効率経営を目指しました。

そして今度は一転して国内で3クラスを運営するという、「サービスの差別化」に回帰、いや迷走しているわけです。

私の会社でも、自腹で1000円払ってクラスJで出張する者がいますが、これは合理的な行動だと思います。

私個人は沖縄など遠隔地に行く時は、必ずANAのスーパーシートを使います。
2時間半のフライトが広い座席で過ごせてプラス5000円ならリーズナブルだからです。

伊丹線の実質飛行時間は30分程度ですから、そのために8000円を支払う行為は、快適さへの支出というより、むしろ「嫌味」。
会社に自由に請求出来るようなクラスの人でも、良識ある人は利用を躊躇うでしょう。

「成金趣味と言われると正直嬉しい」
「コストパフォーマンスを考えず、何でも高いものから選ぶ」
「カネはあるけど品がない」
といった条件を満たす人は喜んで利用するのかもしれません。

シートコンフィグレーションの複雑化により、現場では様々な業務が複雑化して負担が増えますが、これでもし効果がなければ、経営陣と組合との不信感はさらに沸騰し、JALの「Xデイ」はさらに早まることになると思います。


この記事が参考になりましたら BlogRankingに一票をお願いいたします。

|

« 「若さ」とは「弱さ」の時代 | Main | 内閣は株価の重し »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 「若さ」とは「弱さ」の時代 | Main | 内閣は株価の重し »