今さらファーストクラスの怪
12月から羽田=伊丹線でJALがファーストクラスを導入します。
わずか1時間のフライトでプラス8000円。
そもそも2004年、JALはそれまでのスーパーシートを廃止して、プラス1000円のクラスJを導入。
スーパーシートを維持したANAとは逆に、サービスのフラット化による効率経営を目指しました。
そして今度は一転して国内で3クラスを運営するという、「サービスの差別化」に回帰、いや迷走しているわけです。
私の会社でも、自腹で1000円払ってクラスJで出張する者がいますが、これは合理的な行動だと思います。
私個人は沖縄など遠隔地に行く時は、必ずANAのスーパーシートを使います。
2時間半のフライトが広い座席で過ごせてプラス5000円ならリーズナブルだからです。
伊丹線の実質飛行時間は30分程度ですから、そのために8000円を支払う行為は、快適さへの支出というより、むしろ「嫌味」。
会社に自由に請求出来るようなクラスの人でも、良識ある人は利用を躊躇うでしょう。
「成金趣味と言われると正直嬉しい」
「コストパフォーマンスを考えず、何でも高いものから選ぶ」
「カネはあるけど品がない」
といった条件を満たす人は喜んで利用するのかもしれません。
シートコンフィグレーションの複雑化により、現場では様々な業務が複雑化して負担が増えますが、これでもし効果がなければ、経営陣と組合との不信感はさらに沸騰し、JALの「Xデイ」はさらに早まることになると思います。
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