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November 25, 2007

中国の影響が色濃いオーストラリア総選挙

野党労働党の地すべり的勝利となったオーストラリアの総選挙。

次期首相が確実となったケビン・ラッド首相は中国の専門家であり、アジア重視の人。


元々外交官であるラッド氏は、影の内閣の外務大臣時代、「3つの柱」を掲げました。

「engagement with the UN, engagement with Asia, and the US alliance」

並ぶ順番、およびengagementとallianceの差異を考えれば、優先順位は明確で、外交のバランス感覚が良く現れています。

調べてみると、ラッド氏は前労働党ゴス政権時代に、「アジア言語文化特別教育プログラム」というものを強く推進しています。

これは日本語・中国語・インドネシア語・韓国語を優先学習言語として資金援助を行うもので、日本語を学ぶオーストラリア人も多く恩恵を受けたようですが、残念ながらハワード政権時代の、2002年に打ち切られました。

オーストラリア国民は、アジア(中国)重視のラッド氏を支持。

ブッシュ政権に取っては小泉、ブレア、そしてハワードと忠実な「僕(しもべ)」を次々に喪失。

中国から見ると、今年になって、日本、豪とアジアに「親中政権」が誕生し、非常にやりやすくなっています。

ちなみに、ラッド氏の長女ジェシカさんの夫アルバートさんは中国系移民。
また、落選したハワード首相の選挙区は中国系移民が17%を占めていました。

今後アジアのハイライトは、12月19日の韓国大統領選挙、そして来年3月の台湾総統選挙と続き、8月の北京五輪でピークを迎えます。


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