悪貨を排除すれば良貨も逃げる
西洋文化を上手く取り入れ、アジアでいち早く近代化した日本は、昔から内向きだったわけでは無いと思います。
むしろ積極的に海外の知恵を吸収し、世界でもユニークな文化を作り出す資質を持っていることは疑いありません。
極端な円高とバブルで世界二位の経済大国となったことで自信過剰に陥ったのか、今では、外から来るものは悪、という考え方が主流です。
毒ギョウザが見つかると、中国製冷凍食品は全て買わない。
サッポロHDの特別委員会は、スティールパートナーズに対する買収防衛策を容認。
空港ビルには外資規制。
日本空港ビルデングの株式約20%を所有するマッコーリーについて、日経ネットプラスから引用します。
『興味深いのは、米国のシカゴ空港と市内を結ぶ高速道路への投資でしょう。
「誰がやっても赤字」という行政当局に対して、黒字転換を実現し当局に一泡吹かせたのです。
秘訣は6車線あった道路の使い道。
右左3車線ずつというのが行政の発想ですが、朝夕のラッシュ時に混雑する方を4車線、空いている方を2車線にしたのです。
高速料金を下げたこともあって、それまで側道を使っていたドライバーが、高速を使うようになったそうです。』
確かにこれまでのスティールパートナーズの情報開示姿勢が誉められたものだとは思いませんが、だからといって「排除の論理」だけで良いとも思えません。
ブルドックソースは失礼ながら、時価総額わずか165億円。
私がその気になれば、5%を所有して、揺さぶりをかけることが出来る程度の規模です。
ブルドックソースが買収防衛策を発動したのは昨年6月24日の株主総会。
これは日曜日でしたが、その直前の6月21日木曜日の日経平均が18,240円。
スティールの申し立てを却下した高裁判決が出たのが7月9日。
北畑経産省次官が「画期的」と繰り返す、興奮した記者会見が行われたこの日、日経平均が18,261円。
以後日経平均は、この2日の数値を上回ることなく、ただただ右肩下がりとなる運命を辿ることになるのです。
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