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February 08, 2008

政治は世代間格差から目を背けている

日本のメディアは、都市と地方の格差ばかりを槍玉に上げていますが、そうやって騒いでくれるほど自民党は、「地方ばら撒き型予算」を通しやすくなります。

私は首都圏以外で6都市に暮らした経験があるので実感としてわかりますが、地方の暮らしは年収だけ比べれば貧しく見えるものの、そもそも物価が安くて人口密度は低いわけですし、支払った税金以上のインフラが過去数十年間において構築されていますから、さほど悪くもありません。

高度医療サービスなどが不足して見えるのは、補助金システムの弊害もありますが、本当に必要なものを追求せず、安易に、道路やハコモノを選択した自分たちの責任ともいえます。

今の日本で、本当に切実な格差は世代間格差でしょう。
財政赤字による借金はそのまま若い世代に引き継がれ、少子高齢化による歪みも大きな負担となっています。

アメリカ大統領選でオバマ候補に勢いがあるのは、アメリカでも世代間格差が強く意識されている結果と思われます。

日経ネットプラスから引用します。
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現代という時代は、世界中で若者の政治離れが目立つ。
そんな中、米国の若者達はどうして選挙戦に参加するようになったのだろうか。
そこには大きく二つの要因がある。
まずイラク戦争への反発だ。
インターネットで世界中から情報が入ってくるこの世代としては、米国が世界中から好戦的な国、異文化に対して力を誇示するだけの国として見られることに、我慢がならないのだ。

もう一つは既得権益への反発だ。
彼らは、決して福祉や労働組合を否定していない。
だが、そうした権益のために政府が肥大化し財政が圧迫されることに対しては、将来がある世代として危機感を持っている。
このような背景があるので、「イラクへの現実的な対応」や巨額な予算を必要とする福祉政策を掲げるクリントン氏に反発しているという側面もある。

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何時の時代も世代間闘争はありますが、少なくともアメリカでは若者の声を受け止める政治家がいます。

日本の地方は都会よりも高齢化が進んでいますから、今やろうとしている地方への再分配は、いわば年寄り同士の金の奪い合い。
若者は仕事が無い地方を離れて都会で働いていますから、その恩恵とは無縁です。

年金記録の是正のために貴重な予算が使われ、記録が是正されて支給額が増えれば、それもまた若者の負担増です。

年金だけが頼りです、という人たちは、そもそも現役世代の間、一体どういう老後の生活設計をしていたのか。
将来リスクを考えずにキリギリス生活をしていた大人を今の若者がアリの生活で支えるのが年金制度なのか。
と考える人だっているでしょう。

全体的に見れば、富は明らかに親の世代に偏在しており、にもかかわらず成長戦略を打ち出そうとしない日本では、若い世代が同等の資産形成を出来る可能性は圧倒的に低いのが現状です。

いつまでも結婚せずに親に寄生しているのは、あるいは結婚後も寄生するのは、こうした「差別」に対する抵抗運動ですから、親もそれを断りきれません。

やましい気持ちを持つ親世代と、パラサイトが正当化する子世代。
傷を舐め合うような依存関係がそれぞれの自立を妨げ、社会全体が変化を回避して活力を見出せないでいます。


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