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May 22, 2008

原油高は自己責任

WTIは135$。

原油高をプレイするのは、株式市場と実体経済への悪影響を考えると投資家自身の自殺行為ともいえますが、いまだ止まりません。

市場は常に正しいと考えるか、それとも金融市場の行き過ぎが実体経済を大きく歪めてしまうのか。

多分両方でしょう。

原油の高騰は一つの方向性として認めざるを得ませんが、一方で、このまま金融資産の膨張を野放しにして良いのか、という気もします。

金本位制が長く支持された理由は、マネーサプライの上限をコントロールする手段として有効に機能すると人々が信じたからだと思われます。

映画「アラビアのロレンス」の中で、アカバの町を制圧したアラブの部族長は、約束された金貨が見つからないことに苛立ち、「俺は紙のカネは要らない、金貨をよこせ」と叫びます。

金は消費で減ることがありませんし、錬金術で作り出すこともできません。

従って、マネーの裏付けを金に求めることには、一定の合理性がありました。

しかしながら、景気が良くてもマネーが増えないというデフレ効果があり、また、金鉱山の発見や海外からの金の流入などで思わぬインフレを引き起こすなど、経済をマネタリーベースで調整することが困難であるという問題点もありました。

従って、人類が金本位制から抜け出すということは、自分たちがマネーの量を十分上手くコントロールしてペーパーマネーへの信頼を損ねない、という宣言でなければいけませんが、その信頼は崩れています。

FRBが利下げ打ち止めとの観測で、この2日、DOWは大きく下げました。

金利を材料に為替を考えるなら、ドル買いも有り得る選択肢といえますが、市場はそう反応しませんでした。

FRBは、世界にウィルスを撒き散らしたアメリカ金融業界を守るため、ドルの番人たる役割は放棄し、自国の利益のために行動しました。

DOWは最高値からわずか1割ほどしか下落しておらず、みかけの国益は見事に守りましたが、同じ期間に原油は70%上昇しました。

市場はFRBの行動にNOという代わりに、原油高で結果責任を自覚させようとしているとも考えられます。


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