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June 01, 2008

なぜバターは消えたのか

先週のNHK「特報首都圏」は、「バターが消えた」。

牛乳やチーズが店頭に並ぶ中で、なぜ「バター」だけが消えたのか、を追います。

バターの原料は、生乳。(せいにゅう)

生乳から生産されるのは、保存期間が短い順に、牛乳、生クリーム、チーズ、バター。

従ってバターは優先順位が低く、余剰乳の調整弁的な位置付けとなり、需給関係の変化を最も大きく受けることになります。

そもそも2年前、生乳は供給超過、バターも過剰在庫となり、農水省は生産調整を指導。
北海道全体では数万頭の乳牛が「調整」されました。

また、市場が拡大するナチュラルチーズへの生産シフトを計画し、雪印乳業、明治乳業、森永乳業の大手3社が北海道でチーズ工場を稼動することを決定。

それでなくともバター製造に回る生乳が少なくなる背景があったところに、豪州の干ばつで世界的に飼料が不足。
中国・ロシアでは乳製品の需要が増え、国際価格が上昇。

一気にバター製造に回る生乳が不足しました。

酪農農家は再びの生産調整を恐れ、急激な増産のための設備投資には極めて消極的です。

コメの問題もそうですが、世界で需要増が見込まれるときに、なぜか日本では官主導の生産調整。

輸出を視野に入れ、海外需給を元に生産計画を考えるというグローバルな思考があれば、日本の農業と酪農は多分違った景色になっていたはずです。

28日、HG(初芝、五洋)ホールディングス社長に就任された島耕作氏は、企業キャッチフレーズを「Think Global」と発表しました。

最もドメスティックといわれていた不動産業でさえ、これからは開発ノウハウを海外で売る時代に入っています。

官僚が優秀だとの認識は全くの神話です。

投資力学を軽視し、グローバル思考が劣る官僚がいつまでも主導する業界ほど、孤立していくのは必然です。


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