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June 14, 2008

デフレ脱却期待は正当か

世界ではインフレ期待度が高まり、アメリカの長期金利は4.2%。
昨年末レベルに戻りました。

当時DOWは13500$でしたから、およそ1割の1300$分は原油に「食われた」格好です。

日本の長期国債市場もこの流れを引きついで大きく売られ、10年金利は6bsp上がって1.87%。

日本のインフレはコストプッシュ型ですから、いわゆる悪いインフレですが、それでもデフレ脱却というテーマで株式を買う人もいます。

私は二つの理由からデフレ脱却シナリオに否定的です。

一つは小売業界の値上げアレルギー。

日経MJによれば、あの「味の素」がセブン&アイグループのPB商品生産に出るなど、日本の小売価格の「上方硬直性」は強力。

付加価値で上げていくよりも、品質を下げてでも価格を維持するのが主流。
最近の豆腐は非常に水っぽくなりました。

もう一つはインフレの賃金への波及が、あまり期待出来ないこと。

確かに新卒の就職環境はタイトにみえますが、それも個人によって随分と違い、いくらでも内定が出る人と、一つ取るのに苦労する人の差が大きい。

一方で大量に退職する団塊世代は、幸か不幸か、定年後も勤労意欲が高く、それまでの半分以下の給料でも5年は働いてくれます。

企業はそこで浮いたコストを若年層に振り向け、総人件費を抑制することが可能でしょう。

全体の賃金が増えなければ消費は厳しい。
夏の賞与は、世間の節約ムードから間違いなく慎重に使われるでしょうし、既に高額商品やアパレルの売れ行きは鈍っています。

白川日銀総裁は、「各国の置かれた経済・物価情勢は異なるので、当然、金融政策もそれに応じて異なったものとなってくる」と発言し、利上げに慎重姿勢を見せました。

市場はこれを踏まえてドル円は108円台に上昇。

いつまでも円安を望むのは、国家自身がキャリートレーダーだから。

徹底した無駄の削減と国家保有財産の売却。
公務員の意識改革。
住民が望まない長崎新幹線を止めるだけで3000億円が捻出できます。

できるだけ早く国の負債を軽くし、利上げに強い筋肉質に転換するのが、まずは最優先。

その次に円高で生きられる経済への改革。

大きな国家ビジョンが求められるところです。

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