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August 31, 2008

なぜプーチンは強気なのか(2)

FTが「Russian market soured by Georgian conflict>(ロシア市場はグルジア紛争で機能停止)」という記事を載せています。

これによれば、市場での起債額は前月比87%減、IPOなどエクイティ市場も前月が993M$が3M$と激減の様子。

Chart

RTS指数は5月の高値から35%のマイナス。

今年高値からの下落率は、ドイツ、アメリカが20%、日本14%、香港25%、ブラジル17%程度ですから、上海の57%はまあ別格とすれば、やはりグルジア問題による外資の引き上げが効いているようです。

しかしながら、市場の変調が一般国民に直接影響が出るほど、ロシアの金融市場は成熟していません。

LEVADA-CENTERというロシアの調査会社が実施した最近のアンケートによると、貯蓄のあるロシア人の比率はわずかに26%。

この比率は2002年以降大きな変化はないとされていますから、最近のロシア経済の勃興も、金融資産の形成という意味ではまだ広がりは限定的と思われます。

また有価証券を保有しているのは、わずか2%。

エリティン時代、ロシア人は給料を貰うと全てドルに両替するとか、タバコか外貨を持っていないとタクシーにも乗れないなどと言われていました。

プーチンの登場により、ようやくロシア人もルーブルを信じるようにはなったでしょうが、預金はインフレに追いつかず、株や債券もまだまだ信じられていないというのが現状で、だからこそやたらとモノを買うという行動に出ていると考えられます。

そもそもオリガルヒが登場したのは、広く国民に配布された国有企業の株式との交換チケットを特定の人間が買い占めたからで、有価証券への信頼性は著しく遅れた国と看做されます。

逆に言えば、多少の市場変動はプーチン人気を揺るがしません。

プーチンはそもそも政治の人であり、政治の枠組みの中で経済活動を制御しようとしていますし、それは少なくとも今のロシア人の要望に叶っているのでしょう。

町を行く人々はインタビューに答えて、「今はどの時代よりも良い」という言い方をします。

ロシア人はまだ自分たちの生活レベルを欧米と比較する段階には至っておらず、農奴同然だった自分たちの親世代と比較しているのです。


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