日本の輸出のGDP比は小さいからこそ影響は「大きい」
「日本の輸出のGDP比は小さいから影響は少ない」のではないかと思い、「日本は内需の国」と書いたりしましたが、実を言うと、実感とのずれが気になっていました。
池田信夫blog「外需の影響」で、日本の輸出のGDP比は小さいからこそ影響は大きい理由が説明されています。
但し、このエントリーを読んでもなお、わかりにくい面があると思われるので、私なりに(数式を使わずに)説明を試みると、
確かに日本のGDPに占める輸出の比率は小さい。
しかし、輸出に依存する国内企業の裾野は広い。
例えばトヨタ関連の下請けは、3次どころか4次まである。
小さい比率の外需に、多数の国内産業が依存している。
仮にGDPの15%が輸出として、5%分少なくなれば、国内下請けの受注が3分の1減る。
従って(負の)乗数効果は大きく、外需のマイナスが相対的に大きなショックを国内に与える。
ということになりそうです。
日本は国内に優秀な部品産業が多く、輸出が減っても輸入は減らず、直接国内産業がダメージを受けます。
中国や韓国は、高度な部品を日本に頼る割合が高いので、輸出が減れば輸入も減り、それだけバッファーがあるということになります。
(以下追記)
一般に内需と分類されている産業が、実は外需に依存しているという実態もありそうです。
例えば、教育産業、外食、旅館業なども高額帯になればなるほど、比較的給与の高い輸出産業従事者の影響を受けやすいとも考えられます。
トヨタが苦しくなると名古屋のキャバクラ嬢が失業するという事例です。
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Comments
裾野が広いのは確かでしょうが、GDPには中間投入財は計上されていませんので、輸出によるGDPが5%減ればその分だけ総GDPが減るだけです。
>従って(負の)乗数効果は大きく、外需のマイナスが相対的に大きなショックを国内に与える。
どのぐらい大きいのかという定量的な議論が全くない。そりゃあ施設投資、コストの問題もあるから負の乗数効果は有るだろうし、ショックもあるだろうが、それがどのような根拠でどのぐらいの大きさなのか、示してもらえないとただの宗教になる。
Posted by: とおりすがり | February 04, 2011 02:04 AM
ナイスコメント!
Posted by: とおりすがり2 | August 28, 2011 09:13 PM
> とおりすがり1&2
ブログ記事は論文でもなんでもないんだからね。
すべての記述に完璧な根拠やデータを示せと言うのは言いがかりだ。
内容が間違ってると思うんなら、
反論するより自論を展開すればいいんじゃない?
それも面倒ならスルーしとけばいいんじゃない?
上から目線でアレコレ指摘するのが好きな輩が多いねぇ。
と、最近感じるストレスをここにぶちまけました。
Posted by: 通りすがり3 | September 25, 2011 11:47 AM