アメリカがパンダ債を発行する可能性
前座、真打ちという言葉は、言うまでもなく落語から来ています。
クリントン国務長官のアジア訪問。
ガバナンスを失った麻生政権へは笑顔だけを振りまき、中国では真剣な顔で協議をしていました。
今回の米中会談では、元建て米国債(パンダ債)が話題に出たとも言われています。
人民元が自由化されていない現状で簡単に実現する訳はないでしょうが、今後も大量に発行されるであろう米国債を一体誰が支えるのかという問題は深刻です。
クリントンは、少なくとも日本に米国債を売らせないと答えただろうと想像します。
中国の最近の動きとしては、国家開発銀行がロシアのロスネフチとトランスネフチに250億ドルを融資し、代わりにロシアが中国に20年間にわたる石油供給を約束。
中国アルミが、リオ・ティントに出資。
中国五鉱集団は豪のOZミネラルズの買収を提案。
また、2兆ドルの外貨準備の一部を利用して、海外でエネルギー資源を確保するためのファンドの設立を検討しているとの報道もあります。
翻って日本。
辞任した前財務大臣はあの会見の直前ローマで、IMFに最大1000億ドル(約9兆円)の融資を行う合意文書に調印しています。
24日には麻生首相が訪米。
大きな構図としては、日本は金だけを出し、中国は金融危機後の秩序に向けて着々と資源確保の体制を整備中。
まあ、いつもながらのことで何のサプライズもない、と言ってしまえばそれまでです。
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Comments
個人投資家としてはお隣の国やシンガポールなど戦略的国家をお手本として投資対象を選別すればそれなりに将来は楽しくなるんじゃないかと楽観的です(笑)。。
Posted by: Blue | February 22, 2009 09:16 PM
この戦略差は劇的ですね。日本は世銀や国連といった寄り合い所帯を重んじすぎで、個々の外交では諸国に軽くあしらわれてる感じです。本当に困ったとき、国連やIMFなんぞ国益にならないというのに。。
この先、円が見放されて、輸出企業のモノが売れなくなったら、この国は何をもって生きていくのか心配です。
Posted by: anemone fish | February 22, 2009 11:26 PM
シンガポールは小国であるだけに、常に危機感に満ち溢れている感じがします。
日本は何をもって生きていくのかを議論ばかりしている内に、結局は内にこもって行く様な気がしています。
どこかでブレイクスルーするとしたら、そのキッカケは何かとてつもない外圧がかかる事態ではないでしょうか。
Posted by: akazukin | February 23, 2009 09:09 AM