日本は400年の貯金を使い果たすのか
週明け月曜の朝、1月の経常収支が発表されます。
1月の貿易収支はマイナス9526億円と、過去最大の赤字幅でしたが、さらに経常収支も赤字になれば、1996年1月(256億円の赤字)以来です。
日本株は、円高でもダメ、円安でも上がらない。
株式市場が円安傾向に反応しないのは、日本の貿易が為替水準に関係なく競争力を失ったと判断しているという理解になります。
貿易赤字が定着し、税収が伸び悩み、消費税は上がり、可処分所得が減り、消費は伸びず、デフレは続く。
そうした姿は、予想と言うよりも既に現実化しています。
そもそも日本が自動車や電機産業の加工貿易に適した立地にあるとは思えません。
どうしてこれまでアジアでただ一国、欧米に匹敵する地位でいられたのか。
それはアジアのどこよりも先行して近代化を成し遂げたからで、先行できた理由は、植民地にならなかったことが大きいでしょう。
植民地化しなかった理由はいくつかあるでしょうが、幕末期の識字率の高さが幸いしたことは間違いないところです。
寺子屋が普及していた江戸時代、首都である江戸での識字率は70~80%とも言われています。
武士階級の識字率はほぼ100%。
城下町の江戸では50%くらいが武士と推定されているので、識字率8割はそうおかしくなく、当時としては大変なインテリジェントシティだったのかもしれません。
女性だけの寺子屋と言う絵も残っていて、女子の学問もタブーではなかったのです。
明治になる直前、200以上もあった「藩」の中で、最も武士の比率が高かったといわれるのが、約30%の薩摩藩。
知識と軍事力の集積が、幕末から明治をリードしました。
欧米列強からすると、白兵戦で犠牲を出すよりも、貿易で搾り取ったほうが得だと考えるのが合理的。
いずれにせよ、資源小国である日本の繁栄が、人材への投資なしに起こり得なかったことは明白で、今はその逆が起こっていると考えるのが自然です。
国を統一して国力を高めるには、複雑な権益を整理する「知恵」が必要です。
日本人は、1603年から営々と積み重ねてきた、「教育先行投資によるアドバンテージ」という最大の貯金を、とうとう使い果たそうとしているのかもしれません。
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