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May 28, 2009

ドル不信と日本の将来

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27日のNY市場では、午後から債券が売られ、長期金利は急上昇して3.7%。
株安の原因となりました。

28日午前の東京債券市場も、これに連られる形で10年物国債の利回りが1.49%と一気に12bsp上昇しています。

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長期金利とダウの1年間を比較すると、1月までは概ね連動していて、株が下がると安全な債券に逃げるという旧来パターンでした。

その後は株価の戻りが鈍い一方で金利は上昇。
ドルインデックスも、ここ数カ月で急降下。

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株価がどうにか踏ん張っているのでトリプル安という見出しにはなっていませんが、これも通貨不信による「株式への逃避」だとしたら、投資家心理は結構深刻です。

GMを始めとするアメリカ経済の状況を見ると、ドルは当分の間、段階的に切り下がって行きそうに思えます。

ドルが極端に安くなれば住宅などが買われて少し持ち直し、実体経済の回復が弱ければまた一段下がる、というようなイメージが浮かびます。

WTIは62~63$台で、国内のガソリン価格はじわじわ上昇。
ドル安による緩慢な円高と資源高は、老化する日本製造業を挟撃します。

「安全安心」の掛け声ばかりでリスクを忌み嫌い、成長企業が見当たらないため、国内マネーは債券投資を好みますが、運用利回りは1%台ですから、4%を前提とする年金は破綻します。

過剰な「安全」志向は運用利回りを低下させ、将来の年金給付という「安心」を自ら崩壊させることにも繋がって行きます。

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