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May 30, 2009

不況で弾ける香港市場

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少し前まで、アメリカのパーティでは、カクテルを掲げながら、「Liquidity」に乾杯とやるジョークが流行していました。

昨年秋以降、すっかり消滅したはずの過剰流動性は香港で復活しています。

WSJは27日付けで「Foreign Cash Boosts Hong Kong Assets」という記事を載せています。

GDPが-6.5%、失業率は3年来の高いレベルであるにも関わらず、住宅価格は今年+13%、株価は+18%。

欧米のみならず大陸中国の大規模な金融緩和により、香港には外資が殺到。
ドルペッグの香港は通貨高を抑えるため、大量の香港ドルを市場に供給しており、これが資産価格を上昇させています。

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一番右のグラフ「Aggregate balance of money」というのは、ドルペッグを維持する為に供給する通貨供給量類似のものです。

昔も今も、香港の不動産を所有することは多くの大陸中国人に取ってステイタスであり、リスクヘッジでもあります。

ある高級マンションでは、30%が大陸からの購入者だったと紹介されています。

外資流入の風向きが変われば、アイスランドや東欧のような惨状になる危険性も頭を過ぎりますが、何しろ21世紀の覇者「中国」の一部であるだけに、いつもながら「this time ,it is different」という心理が働いているようです。

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