なぜトヨタはブレーキを踏めなかったのか
株主資本は10兆円、手元現金は1兆6000億円と潤沢。
ただし投資活動による支出は、H20年度が1兆2000億円ですが、その前19年度が何と"3兆9000億円"。
これは調子に乗り過ぎ。
各誌が過剰投資、過大生産能力と評価するのも妥当です。
そもそも日本は米国という最大消費地に遠く、原材料も輸入頼みなのに、どうして自動車産業なのか。
燃料噴射を電子制御し、パワステ、ALB、カーナビ...
現代の自動車は、エレクトロニクスの固まりだから日本がやれる。
などといった説明がなされて来たように思います。
本当は従業員が成果の割には低待遇で我慢していたのかもしれません。
以前はQC活動に残業代は払われませんでした。
そもそも、トヨタほどの会社が、景気の変調に気が付かないはずがありませんが、それでも拡大路線が止まらなかったのは、社内の拡張主義を押さえられなかったからです。
それは結局、日本の選択肢が他になかったことによるプレッシャーでしょうか。
トヨタしかない日本。
自動車しか成長の受け皿がない日本。
同規模のライバルもいない、後を託せる他の産業もない。
孤独に経済を牽引しているという自負と焦り。
成長産業を育ててこなかったため、期待は全てトヨタが背負うしかないという状況が、本来の判断力を鈍らせた最大の要因であっただろうとも想像できます。
「トヨタに依存しない名古屋、そして日本を作るべきだ」というと、そんなこと無理だ、という答えが返ってくるのでしょう。
じゃあ自動車産業と心中するのかと聞けば、誰もそこまでの覚悟をしているようには見えません。
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Comments
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Posted by: Charlie | May 11, 2009 01:29 AM