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June 27, 2009

迫り来る本格デフレの波

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昨日発表された5月のCPIは、生鮮食品を除いたベースで100.5と、前年同月比で1.1%下落。
3カ月連続のマイナスで、下落率は1971年以降で最大でした。

神田駅近辺で売られている弁当は300円台が当たり前。
私が会社に入った頃、こんなに安いお弁当をオフィス街で探すことは困難でした。

デフレ国の通貨は実質金利が高いわけですし、購買力平価の観点からも上昇圧力に晒されます。
少し待ったほうが安く買えることが多い日本では、国民は出来るだけ現金を長く持つことを選択します。

どうせ運用してもほぼゼロ金利だし、消費も後回しでいい。
となれば、あの懐かしい(?)「流動性の罠」が待っています。

輸出企業は円高、国内企業はデフレに苦しむ。

日本人は環境適応に一生懸命努力する国民なので、世界最先端の節約社会を作り上げました。

究極の290円弁当、今やどこにでもある「100均」ショップ、ナショナルブランドと遜色ないPB商品、全国で増え続けるアウトレット、百貨店は常時バーゲン前倒し。

必死にデフレ対応し続ける日本の小売り構造は、むしろデフレ社会への重力となってしまう面があり、資産価格は次第に下落し、遅行して我々の賃金を押さえつけます。

こじんまり、内向きに、車は持たず、欲しいものは特になし。
家電製品は、待っていれば安くなる。
肉やアルコールは体に悪いから、デートは家で鍋。

欲をなくすことがキーワードですが、仙人のような生活を志向する人が多くなれば、失業率は上がり、生活苦の人は増えます。

日本はアメリカに先駆けて、バブルをどう後始末するかに試行錯誤してきましたが、今度は「非成長経済をどう生きるか」という課題に、真っ先に向かい合っています。

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