迫り来る本格デフレの波
デフレ国の通貨は実質金利が高いわけですし、購買力平価の観点からも上昇圧力に晒されます。
少し待ったほうが安く買えることが多い日本では、国民は出来るだけ現金を長く持つことを選択します。
どうせ運用してもほぼゼロ金利だし、消費も後回しでいい。
となれば、あの懐かしい(?)「流動性の罠」が待っています。
輸出企業は円高、国内企業はデフレに苦しむ。
日本人は環境適応に一生懸命努力する国民なので、世界最先端の節約社会を作り上げました。
究極の290円弁当、今やどこにでもある「100均」ショップ、ナショナルブランドと遜色ないPB商品、全国で増え続けるアウトレット、百貨店は常時バーゲン前倒し。
必死にデフレ対応し続ける日本の小売り構造は、むしろデフレ社会への重力となってしまう面があり、資産価格は次第に下落し、遅行して我々の賃金を押さえつけます。
こじんまり、内向きに、車は持たず、欲しいものは特になし。
家電製品は、待っていれば安くなる。
肉やアルコールは体に悪いから、デートは家で鍋。
欲をなくすことがキーワードですが、仙人のような生活を志向する人が多くなれば、失業率は上がり、生活苦の人は増えます。
日本はアメリカに先駆けて、バブルをどう後始末するかに試行錯誤してきましたが、今度は「非成長経済をどう生きるか」という課題に、真っ先に向かい合っています。
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