それでも僕は値引きしない
公取委は22日、セブンイレブンに対し、加盟店による弁当などの見切り販売を不当に制限したとして排除措置命令を出しました。
これに対してセブンは、弁当類の廃棄損失の15%分(約100億円)を7月分から本部が負担すると発表。
問題点をすりかえるような対応で、あくまで「値引きをしない販売」に拘っています。
千葉県佐倉市に、県の助成金16億円を投じて完成した「循環型飼料化センター」という施設があります。
この工場はセブン-イレブンと提携したアグリガイアシステム社が建設。
セブンの加盟店などから出た弁当などの廃棄食品をリサイクル処理する目的でしたが、廃棄食品が少なく、事業停止に追い込まれています。
参考記事:http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/politics_economy_kiji.php?i=nesp1244181907
大量に廃棄食品が出ないと困る前提の事業は破綻し、16億円の税金が無駄に消えました。
またセブンは独自電子マネー「nanaco」に拘っていましたが、10月から「Edy」導入を決めました。
「nanaco」しかないと分かり、買わずに出て行く客も多かったという現場からの報告がされています。
客の利便性よりも、手数料を払わないことを優先した自前電子マネー戦力は頓挫しました。
デパチカで毎夕、当たり前に実施されている「売れ残り値引き」。
客は誰もそれを定価販売の否定とはとらえず、あくまで個別の対応と理解しています。
定価販売に固執し、廃棄品の減少に取り組もうとしないセブン本部は、消費者や加盟店の意識や「もったいない精神」よりも、自分のビジネスモデルに執着する見当違いの企業姿勢にも感じられます。
私は小さい時から母親に、「お百姓さんに感謝して食べなさい」と言われて育った世代なので、食べ物を捨てることに強い罪悪感を感じます。
セブン&アイ・ホールディングスの株価(青色)は、イオンにも日経平均に大きく負けています。
(赤-イオン、緑-日経平均)
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