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July 11, 2009

安全通貨「円」

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日本の長期金利は6月11日の1.57%をピークに現在は1.3%。
およそ27bsp下降しました。

この間、米国の長期金利は瞬間的に4%を超え、ピークが3.94%、現在は3.3%程度。

従って、最大で2.4%ほどあった金利差が、今は2%。

金利差の縮小に反応するように、ドル円は98円から92円台へと、約5%円高になりました。

最近、日経平均100ドル説が一部で語られています。
即ち、1$が100円なら日経平均1万円、90円なら9000円。

昨日は引けの3時現在ドル円が92.9円前後だったので、9287円。

アメリカで景気不安心理が広がると株から債券に資金が流れ、米国の金利が低下して(金利差が縮小して)円高になり、日本の株価が下がる。

日米で金利が同じ幅で動くなら、このロジックは成立しませんが、いかんせんゼロ金利に近い日本では動けるレンジが狭いこともあって差が生じます。

逆に、アメリカの景気上昇局面で円安になるのは、アメリカで金利が敏感に上がるのに日本の金利はゆっくりとしか動かないので金利差が広がるせい、とも言えます。

このメカニズムは、日本人はリスク選好度が低く、安全性を重視して低金利の運用で甘んじる傾向が強いので、結果として債券相場のボラティリティが低いという国民性に、その根本的な原因があるのかもしれません。

株が動き出せば、すわ「狩りだ!」と動き出す国もあれば、「例え収穫は少なくても飢えない保証が一番だ」という国もある。

不安時に買われる日本の通貨は、やはり安全の代名詞なのです。

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