選挙日程が決まる
都議選の「未曾有の結果」に背中を押されるように、ようやく選挙日程が事実上固まりました。
麻生内閣の誕生は、そもそも「選挙対策」だったはずですが、実際にはずるずると選挙を先送りしました。
ここまで下がったのだから少しは上がるだろう、と損切りを伸ばしているうちに塩漬けになってしまった株を、強制売却ルール直前に、ようやく自分で売る気になったようなものかもしれません。
海外メディアも民主党政権誕生を前提とした報道振りになっていますが、民主党が日本をどこに向かわせようとするのか明確にイメージを持っているわけではありません。
「官僚主導脱却、予算総点検で財源捻出」というのは手段であり、理念ではありません。
「ダメダメ自民党」と「不安の民主党」。
消去法です。
ロシア国営テレビは、自民党の敗因について、
「多くの日本人は、自民党が半世紀にわたって政権を握り続けた間に内部からの改革能力を失い、官僚的組織に変わったとみて、変化を望んでいる。」
と報道したようですが、これは簡潔に今の最大公約数的な心理を言い当てているように思います。
70歳の内田氏に26歳新人が勝利した千代田区の結果が象徴的ですが、当選6回のベテランを迷わず公認候補とする自民党は、「私たちは変わりません」というメッセージを出しているものと選挙民は理解し、それを否定したわけです。
政権交代が濃厚とはいえ、これだけ長い間、国民は自民党に一定の信頼を寄せていたのですから、今でも「自民党がしっかりしてくれる」のが本当は望ましいと思っている人が多数派のはずです。
結局のところ国民は、まず小泉政権によって旧来の派閥支配を一掃させ、それがまた効果が薄れてくると、次には民主党という「監査役」を送り込み、自民党を根本から改革させようとしているように感じられます。
監査役には取締役ほどの経営理念は必要なく、自民党政治を点検し、欠点の修復を指示する能力だけあれば、それで良いのです。
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