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July 18, 2009

市場低迷の裏でREIT争奪戦

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DAオフィス投資法人は17日も大きく上昇し、大和証券へのスポンサーチェンジ発表以来1ヶ月で上昇率は50%。

新スポンサーの公表が待たれる日レジ、ジョイント等もつられるように買われています。

WSJも「In Japan, an Easy Way to Play REITs」 という記事で、REIT運用会社の争奪戦を載せ、「大和証券の参入は、日本の保守的支配層が不動産市場への信任票を投じたことを意味する」といった声を紹介しています。

一方、「NCR争奪戦」に関して、不動産経済通信は以下のように書いています。

『そもそも当初、スポンサー候補だった大和ハウスや、オークツリーが提示した金利はローンスター(LS)の条件を上回っていたにもかかわらず、オークツリーが前例のない合併を提案したため、NCRの代理人弁護士に切り捨てられた。』
『LSに「ハゲタカ」ファンドのイメージが拭えないことや、代理人弁護士に対する選定手順への不満、さらに、スポンサーに選定された3~4月頃と比べ、銀行団が新スポンサーに資金供与できる環境に変化したことも大きい。
銀行団と大和ハウスの動向を受け、オークツリーもJリート同士の合併スキームによって再度、スポンサーとして名乗りを挙げる構えである。』

NCR側のリリースを見ると、既に決まったことをひっくり返すな、と言わんばかりの論調で、投資家および債権者保護という観点は薄く、LSと現経営陣の「強い絆」を窺わせます。

NCRの突然の民事再生法申請で面子を潰された金融庁は、合併スキームの法整備を促進した経緯もあり、大和ハウス側の提案による市場再生を期待する立場。

個人投資家サイドは、いまだにあの時民事再生しかなかったのか、本当にLSの提案がベストなのか、という疑問が払拭されておらず、手続き的にはやや「遅出し感」があるものの、大義は大和ハウスサイドにあるとの見方。

もっとも、債権者側も金利条件引き上げのためのブラフとして対案をぶつけた節もありますし、LSへの違約金発生という不透明要素もあることを考慮すると、今回は条件闘争のみであっさり終結してしまう腰砕けシナリオも想定されます。

なお、ビ・ライフ投資法人の本業については、分配金が今期(H21/5)は11,138円と当初予想を上回ったものの、H21/11期は、9200円予想と2割弱悪化しています。

旧スポンサーであるモリモトの物件は、デザイナーを多用し、ちょっと小洒落た感じの仕様にして高目の賃料を取るというコンセプトだったため、そうした「プレミアム」が評価されない今の環境下では苦しいでしょう。

とまあ、色々と思惑はあるものの、とにかく手を上げるということが大事なので、私は対案を出したアクションを大いに評価します。

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Comments

Akazukinさん、こんばんは。
Akazukinさんの日レジの記事を拝見し宿題をこなしたところ、どう見ても割安と考えたので購入し、5倍超になったところで割高と考えて売却しました。他の株の損失を補うことが出来、有難うございました。日レジは収益力が明らかに低下してきているために余程の事がない限りもう買うことは無いと思いますが、どこも同じようなものなんでしょうかね。

Posted by: iceberg | July 27, 2009 10:20 PM

icebergさん、お役に立てたようで幸いです。
不動産賃料の下落トレンドは継続しており、REIT全体のリアルな収益力はまだ底打ちしていないと私は考えています。
投資口価格は、スーパーディスカウント状態から脱却し、不動産のリスクプレミアムを4%と考えると、まあまあ良いところまで戻ったといえるのではないでしょうか。
本格回復には、CBなど資金調達手段の多様化、自社株買いの解禁、キャピタルゲインの内部留保制度など、さらに政策的な手当てが必要かもしれません。

Posted by: akazukin | July 28, 2009 05:51 AM

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