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August 30, 2009

日本の選挙の素晴らしさ

多くの途上国では選挙を実施したくても出来ません。

アフガニスタンではタリバンの妨害により、投票自体が命がけ。

投票した女性の指をタリバンが切り落とすという事件も起きています。

仮に選挙が出来ても、その正確性には疑問が付き物。

イランでは選挙結果に疑問を持つ改革派が大規模なデモを実行。

これに対抗してアハマディネジャド大統領が改革派のムサビ元首相らを訴追するよう求めるなど、いまだ政権の混乱は続いて政局は不安定です。

日本では選挙結果も早く、投票終了の8時には各局が事実上の最終結果に近い予想を出し、開票作業は翌朝までに終わります。

Photo
素早い開票作業で有名な八王子では、今回3時間15分での開票作業終了を目指しているそうです。

ここまで分刻みの競争をする意味がどれほどあるのか、という疑問はさておき、あくなきチャレンジ魂は、さすが職人大国日本です。

日本の選挙制度を勉強に来た、ある途上国の政府高官は、
「投票箱が開票場所に運ばれる間の強奪防止対策はどうしているのか」と聞いたそうです。

日本ではそうした事態は起こり得ないと皆考えています。

それは、特段のセキュリティ策があるからというよりも、そうした不正を許さないという国民的な合意が大きな抑止力になっているからです。
また選挙の監視に関わる人々が、その任務の重さを十分に受け止め、高い忠誠心で仕事を行っているという信頼が存在するからでもあります。

力による抑止力には限界があり、信頼が全ての不正の最大の抑止力です。

なぜなら、力への反抗は正当化されることがあり、時には英雄視さえされますが、信用や信頼への反乱は社会全体からペナルティが課されて再起不能になるからです。

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