デフレを輸出せよ
「100円ショップ、海外展開を加速」という記事が8月1日の日経に出ています。
(http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090801AT1D3106131072009.html)
写真のようにアメリカには1ドルショップがあり、中国には1元ショップもあるので、価格だけで言えば競争は激しいわけですが、世界一厳しい消費者に鍛えられた日本の100円ショップは、「安い割に品質はナショナルブランド同等」という総合力で、堂々と戦えるはずです。
今年になってからウエッジウッドを初め、高級陶器メーカーの破たんが相次いでいるのには、金融危機の影響だけでなく、日本メーカーから受注した中国産低廉商品の質が急速に向上したという背景があると言われています。
日本の中高級レストランでも、デザインが豊富になったノーブランドの製品を使うところが増えています。
デフレは円高を招きますが、海外へ日本のデフレを輸出して行けば、相対的に為替市場での円高圧力が弱まる理屈になります。
振り返ってみると、グリーンスパンの時代は、中国が世界の工場としてデフレを輸出していたために長期金利が上がらず、市場は低インフレ期待下での株高を謳歌できました。
日本が新興市場の消費市場をエンジョイするためには、いわゆるボリュームマーケットゾーンに低廉良質な製品を供給する必要があります。
それはさらなるコストダウン等の努力を意味するので、簡単ではありませんが、もしも日本がやらなければ韓国や中国自らがやってしまうだけの話であり、そうなればもっと厳しい道が待っていることになるのでしょう。
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