CDSは悪魔の誘惑
「みずほ」はCDSの評価損が606億円、株式関連デリバティブ270億円の損失が足を引っ張っています。
そもそも、銀行は貸出先に信用を供与するのが本来業務ですから、CDSを買ってリスクを他者に移転しようとするのでは本業から逃げ出しているようなもので、何をやっているかわかりません。
貸出先のリスクに対しては、金融支援、業務アドバイス、貸倒引当金計上など、自らの目利きの無さを反省して努力をする行為が当然です。
その苦労があるから、融資・審査業務のレベルアップが進みます。
CDSの購入で安易にリスクを軽減・転化しようとすれば、そうした努力は生まれません。
もしも景気がさらに悪くなることをヘッジしようとしてCDSを大量に購入したとすれば、それは自らが投機的ポジションを取ったということです。
おそらく良識ある「みずほ」の経理担当者は、一体経営陣はどういう姿勢で仕事をしているのか、と悔しい思いをしているのではないでしょうか。
ソロスは、そもそもCDSは破滅の道具であり、全面的に禁止すべきだと語っています。
(http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-38535820090612)
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