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September 14, 2009

権威の受難は何のサインか

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先週金曜日、収賄などの疑いで起訴されていた台湾の陳水扁前総統に無期懲役の一審判決が出ました。
台湾で総統経験者が実刑判決を受けるのは初めてです。

韓国では盧武鉉前大統領が不正資金疑惑で捜査対象となり、5月に自殺。

タイではタクシン派と反タクシン派の衝突が絶えず、アピシット首相は45歳と軽量級。
常に政治的トラブルを解決してきた王室も沈黙。
かつての輝きは失せました。

日本では二代続けて政権投げ出し。
本当に軽くなった首相の座に権威の「ケ」の字もなし。

オバマ大統領が医療保険問題で異例の議会演説中、共和党からは野次やブーイング。
大統領の演説は例え野党であろうとも畏敬を持って聞くという伝統が壊れました。

世界的に、国を統治する「権威」は、鳥の羽のように軽くなりました。

1933年に就任し、4選したF・ルーズベルト大統領は車椅子を使用していましたが、ラジオ全盛の時代、ほとんどの国民はその事実を知りませんでした。

現代では、漢字の読み間違いも朦朧(もうろう)会見も、ライブで世界に発信されます。

見逃した人には「you tube」があります。

かつて血で獲得した民主主義は空気のように当たり前になってしまい、その結果の重みも失われました。

先進国全体が新興国に追いかけられて余裕は無し。

世界の規範と憧れであった日欧米は疲弊し、国内には格差と貧困が広がり、政治的対立が深刻化。

かつてアメリカに存在した寛大さは富の拡散と共に失われ、もはや世界中で、権威が権威として存在することすら許されない時代に入ろうとしています。

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