もうウォール街のグリードたちは要らない
懲りないアメリカの金融機関では高額報酬が復活。
AIGのトップ、ロバート・ベンモシェ氏は、年俸が1050万ドル(約10億円)。
シティのトレーダー、アンドリュー・ホール氏は計1億ドル(約90億円)の報酬を受けとったと報道されています。
そもそもこれほどの報酬が当然のように考えているのは、大きな勘違いです。
金融機関のトレーダーは、会社のインフラや情報網を使い、他人の金で相場を張ります。
失敗しても失うのは他人の金で、ペナルティはせいぜい解雇。
成功すれば一生分以上の報酬。
こんなローリスクハイリターン契約では、ハイレバ志向になるのは当然です。
リスクを取って良い仕事をした人が高い報酬を得るのが当然、という主張をするなら、失敗のツケも同等に払うシステムでなければ公正とは言えません。
市場全体のリスクとリターンは基本的に変わらないのですから、参加者の一部がローリスクハイリターンであれば、誰かがハイリスクローリターンになってバランスしていることになります。
結局割を食っているのは、ヘッジファンドの顧客であったり、一般の預金者であったり、納税者全員でもあるわけです。
規制を強めると金融センター機能が他国に移転してしまうとウォール街は主張しますが、適正な規制であれば、移転するのはギャンブル場機能だけです。
現在の金融市場が実体経済以上にリバウンドしている不思議さの理由は、他人のカネで大きなバクチをやりたくてウズウズするようなシステムが温存されているからでしょう。
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