一泊1万円時代の到来
阪急交通社では、ヨーロッパ10日間で10万円という、何ともわかりやすいツアーを発表しました。
今、国内温泉旅行も売れ筋は1泊1万円以下。
その基本パターンは、仲居さんサービスなし、食事はブッフェスタイル食べ放題・飲み放題です。
こうした低価格路線は、埋もれていたニーズを掘り起こすという面で大きな意味合いがありますが、一方では手厚い人的サービスを切り離し、過去に過剰投資したハードで稼ぐという側面もあります。
「値段の割には立派な露天風呂ねえ」
人よりも資本、大量集客と薄利多売で稼ぐ。
「現場の人件費を極力切り詰める」観光サービス業へシフトしてしまうのは、伝統あるホスピタリティ文化の保存という意味でもマイナス。
オリックスあたりが資本とノウハウを提供して、FC展開による低価格温泉旅館のチェーン化が進み、どこの温泉場にも「QB温泉ハウス」の看板が立つような風景は見たくありません。
安売りよりも、評価してくれる客に高く売るのがサービス業の本来目指すべき姿でしょうが、貧困率の高い日本では無理になったようです。
この記事が参考になりましたら BlogRankingに一票をお願いいたします。
Comments