どこまで続く国営マルチ商法

今月前半、一時1.5％近くにまで上昇した長期金利は、その後0.2％近く急落して落ち着いてしまいました。

海外勢が日本の財政破綻を囃し立てて一儲けし、短期で引き上げたとも言われています。

郵政民営化が逆行したことで国債は買いやすくなりました。
デフレ宣言されたことで、さらに国債は買いやすくなりました。

政府のメッセージは「投資から貯蓄へ」と変わっています。

日本国債は日本人だけで支えているという異常さ（？）により、世界の常識では測れない底堅さを持っています。

国民一人当たり680万円となった借金の「元本」を返済できるなどとは、日本人でさえ誰も思っていません。

しかしながら、我々が細々とでも税金を払っていれば、自転車操業で利息は入ってきます。

ほとんど利子を生まない銀行預金よりは良い。

どうせ銀行も国債を買って支払利息との鞘抜きをしているのですから、直接自分で買った方が、銀行の取り分が抜かれないだけ得。

いずれは日本国債のデフォルトや元本カットもあり得るでしょうが、その前に来るのは大増税。

国債を持っていようが持っていまいが増税負担は来ますから、だったら僅かな利息でもあった方が得。
何しろこの国では、事実上国債以外の投資先が無いのです。

次世代に借金を残しながら現世代が運用している不思議な構図は、蛸が自分の足を食っているようでもあります。

あるいは、民間貯蓄を全て国が食い潰すまでは破綻しない、国家経営の壮大な「マルチ商法」に近いのかもしれません。

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