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December 28, 2009

それで何が変わったのか

今年の日本。
最大のイベントは「政権交代」でした。

で、一体何が変わったのか。

最も評価されたのは、事業仕分け。

予算決定のプロセスを、一部ながらも完全公開したことのインパクトは大きく、今後の予算編成に改革の芽を植えたことは前進でした。

但し、毎年40兆円以上が不足する国家予算に対して、その効果はあまりに小さく、今回は、長年の民主党の疑問が一気に噴出したことのショー的な要素で評価が嵩上げされていると思われます。

アメリカとの関係は大きく後退。
アメリカはディベートの国ですから、堂々と主張する相手は認めます。

しかしながら、コソコソ話を自分勝手な解釈で公表してしまう鳩山総理については、信用できない奴、どころか「卑怯な奴」とのレッテルが貼られ、交渉相手として不適格との烙印が押されました。

アメリカの関心は、「次」の人物に移っています。

内閣の中では、前原国交相がバランス感覚があることを証明し、例の偽メール事件でのダメージは一掃されました。
経団連は、彼なら一緒にやれる、と思っているようです。

経済政策全般に関しては、マクロ的な感覚が欠如していることが暴露。

株式市場は懐疑で動けず、為替市場は円高で失言を叱責しました。

財政規律および税制は、ほぼ無策。
小手先の数字合わせに終始し、抜本的な対策の序章さえ見えませんでした。

日銀には反省の色が現れましたが、行動は限定的。
恫喝されれば保身に走る程度の人物、という印象が残りました。

民主党政権は、総じて分配の修正には真剣に取り組み始めましたが、分配原資の拡大にはノーイメージで政権を取ったということが露呈。
今回は民主党、と一票を投じた「自立派」は嘆息。

今の状況であれば、国内の隠れた成長産業を支援しようとするリスクマネーは国内で行き場が無く、利回り重視で来年も海外へ向かって行くものと予想されます。

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