インフレに要注意
17日に発表されたアメリカの11月CPIは、前年比+1.8%と大きく上昇。
以来長期金利は急カーブ。
年初来高値に迫る勢いです。
昨日の温家宝首相の発言は2点。
「人民元は圧力によっては切り上げはしない」
「インフレを懸念している」
景気過熱によるインフレは、過剰流動性と貨幣の流通速度上昇の二つが揃った時に起こります。
現在、前例の無いほどマネタリーベースは増加しているものの、いまだ流通速度が遅いため、物価は安定領域にあります。
経済にフリーランチはない、という大原則から考えれば、各国がこれだけの低金利と財政支出を実行して、何の痛みもないということは有り得ません。
財政支出の拡大は、既に欧州の一部でソブリンリスクとなって次なる危機を予兆させています。
経済活動が少しずつ元に戻って需要が拡大すれば、もともとマネーはじゃぶじゃぶなだけに、貨幣の流通速度が一気に高まります。
金利のスティープ化は銀行の体力回復を早めて貸し出し余力を増大させるので、各国は予想よりも早く利上げに追い込まれる可能性がありそうです。
原油価格は、70$まで落ち着いた後、急速に80$の節目に接近しています。
デフレかインフレかの論争は、先進国のデフレと新興国のインフレという「風景」の違いでもありますが、だとすれば流れは決まっているので、後は「いつか」だけなのかもしれません。
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