« 嫌われ者は中国と金融 | Main | さよなら朝青龍 »

February 05, 2010

最後の円高はいつ来るか

昨晩の円高により、今朝起きたらFXの約定メールが相当数来ていましたが、まだまだ予定数量には達していません。

クロス円のレベルとしては、ドバイショックと同じくらいになりました。
ということは、過剰なリスクポジションは相当程度剥落したはずです。

今回の円高の最大の原因を探すなら、年始の「根拠なき楽観」の反動ということになりそうです。

ドバイショックの時の教訓は、「たっぷりの証拠金と思いっきり低めの指値」。
やはり、低レバレッジに勝るヘッジ策はありません。

注目される今晩の雇用統計は、むしろ悪い方が、市場心理の底を探ることが出来そうです。

ユーロ圏の財政悪化問題は、昨日今日降って沸いた話ではなく、今年の最大のテーマが「借金の後始末」である以上、誰もが意識していたリスクです。

相場を大きく動かすテーマは、潜在的なリスクが何かのきっかけで顕在化し、人間の心理を大きく揺さぶる場合が多いものです。

日本の借金は、直近の増え方こそ緩やかではあるものの、累積では世界最悪。

トヨタでさえモノづくりの力が弱っているのですから、貿易黒字は減っていく。
避けられない高齢化で貯蓄率は下がる。
企業は外へ出て行き、稼いだ外貨を日本へ戻す必要がなくなる。

このままメルヘンのような政治を続けるなら、数年以内に腰が抜けるような円安局面が一度は訪れるでしょう。

但し、今年はどこかで人民元が切り上げされる可能性が高く、そうなれば自動的に円高。

中期的に見れば、あれが最後の円高局面だったなあ、となるかもしれません。

この記事が参考になりましたら BlogRankingに一票をお願いいたします。

|

« 嫌われ者は中国と金融 | Main | さよなら朝青龍 »

Comments

AKAZUKIN先生に質問です。
どうして人民元が切り上がると円高になるのでしょうか?

USDと円で考えると、例えば、今まで1ドル95円だったものが、1ドル90円になった場合には「円高」と呼ぶと思います。同様に考えると、人民元が切り上がることにより人民元高になると、円は人民元に対して安くなってるので「円安」になるのではないでしょうか。

それとも人民元が切り上がると、リスク回避で円が買われるとことによって円高になるという意味でしょうか。

何か勘違いしてたらすいません!

Posted by: ゼン | February 05, 2010 11:10 PM

ゼンさん、説明不足でスミマセン。

まず記事の趣旨は、人民元が切り上げされると、円はドルやクロス円に対して買われる、つまり、人民元につられて動くのではないか、という意味です。

本来、円と人民元が連動するという明確な根拠は見当たりませんが、過去において人民元高は円高いう関係が頻繁に見られました。

理由をはっきり示すことは出来ないものの、市場参加者には、ともかく人民元高=円高、と自動的に考える人が多いのが実態なので、そうしたリスクを念頭においておく事が必要だろうと考えています。

相場ではしばしば、理由が付かない動きの方が強力だったりします。

Posted by: akazukin | February 06, 2010 07:14 AM

説明ありがとうございます。

豪ドルが上がると、相関性の高いNZドルも上がるという現象に似てますね。

人民元切り上げに対して、より興味を持てるようになりました。いざ切り上がった時の値動きにビックリしないようにします^^;

Posted by: ゼン | February 06, 2010 09:18 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 嫌われ者は中国と金融 | Main | さよなら朝青龍 »