修理か交換か
日本の消費者だって早く直る方が良いに決まっているので、「日本の消費者は待てる」のではなく、この国ではメーカーの論理が通ってしまうものだと思われます。
職人気質が支配する日本製造業は、無謬性を重んじ、顧客満足度よりも不良品を作り出さないことを目標としてきました。
それゆえ、不良品は恥。
あってはいけないことです。
ミスの発生を「確率的にあり得ること」と認めて交換するのではなく、「あり得ない存在」の痕跡を世の中から消してしまう方法を選んでいます。
これは、わざわざ交換よりも手間のかかる修理という行為を選ぶことで、メーカー全体が強く「恥」を意識して改善に取り組む姿勢が強まるという効果を狙っているとも解されますが、消費者の側から見れば、会社の改善運動に付き合わされて不便を被っているともいえます。
もしも「修理より即交換」をスローガンにした家電量販店やメーカーが出現すれば、消費者はそちらを選ぶでしょう。
「お客様の感覚と車両の挙動が少しずれていることによって、お客様が違和感を 感じられるという問題」という理屈が生まれるのは、どこかにモノ優先の価値観があるから。
世界でも稀に見る「製造業優先主義」に捉われていると、取り返しのつかない遅れを生む可能性がありそうです。
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Comments
iphoneもapple storeに持参すれば、即交換してくれるそうですね。
Posted by: ゼン | March 26, 2010 12:51 AM
世界標準は、「修理より交換」です。
そもそも不良品を直した中古より、新品の方が
良いに決まっています。
Posted by: akazukin | March 26, 2010 12:50 PM