トロばかり食べたくない
すし屋の大将は、トロばかり注文する客を、腹の中で「田舎モノ」と嘲っているとも言われます。
マグロ自体は古くから日本人に人気があったようで、古事記や万葉集にも「シビ」という名で記述されていますが、腐りやすいことから、下魚扱いだったようです。
まあ、そもそも「サバ科」ですから、それも頷けます。
赤身に比べて脂身部分は、さらに腐りやすいのが当然。
江戸時代は捨てていた「トロ」を食べだしたのは、明治時代の三井物産の社員だったという話を、昔の天声人語で読んだ記憶があります。
今も昔も金持ちは不健康な食品を好むのです。
ワシントン条約会議の結果はEUが新興国に負けた構図でしたが、これで日本の食文化が守られたという喜び方には違和感があります。
そもそも食文化とは、自分の身近にある食べ物を工夫して楽しむことのはずで、遥か地中海のマグロを一網打尽にし、それを「蓄養」と称して人工的に「メタボ」にしてトロを大量に作り出す「文化」に守る価値があるとは思えません。
最近は焼肉屋へ行っても「特上カルビ」を注文しません。
高いからではなく、脂身ばかりだからです。
脂身が多くてとろけるほど高級という「成金的味覚」は成長著しい中国人に任せて、我々成熟国民は、もっと多様な近海魚を食べましょう。
積丹のウニ、小樽のシャコ、三陸のアワビ、瀬戸内のカレイ、オコゼ、アナゴ、函館や玄界灘のイカ、明石の蛸。
鉄火丼など10年以上食べていない私は、これらがあれば十分です。
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Comments
■墓参りも爆竹鳴らし、愛人引き連れ…成金たち、臆面なく財力見せびらかす中国-天皇制を失えば、日本も中国のように最悪の国となる?!
こんにちは。こちらイカで有名な函館からです。中国の成金の愚行はつとに有名ですね。日本は、マスコミが貧乏人のことばかり報道するので、すっかり陰をひそめているようにも見えますが、いわゆる成金趣味の人は少ないので目立たないのだと思います。中国の富裕層は実際は日本で報道されているよりは、はるかに数が少ないです。2年ほど前の調査では、中国全土で年収100万円を超えたひとが1000万人程度した。なぜ、成金がこんなに目立つかといえば、やはり、現代中国はいわゆる古来からの伝統文化を継承した中国ではないということがあげられると思います。根無し草で、金だけ持った猿のようなものです。日本の場合は、天皇制をはじめとする日本の古来から伝統文化を引き継いでいるので、このようなことにはならないのだと思います。詳細は是非私のブログを御覧になってください。
Posted by: yutakarlson | April 06, 2010 10:49 AM
どこの国にも色々な人がいるので、あまり一般化した議論はいけないと思いますが、中国の発展はあまりに急ぎすぎているため、拝金主義による悪影響が目立ってくるリスクは否めないと思います。
今後、中国人としての精神的なアイデンティティをどこに求めるのかが、日本以上に問われるかもしれません。
Posted by: akazukin | April 06, 2010 08:10 PM