口蹄疫ウィルスの教訓
ポイントは二つあると思っています。
①初動の遅れが致命的だったという点。
②酪農家の負っているリスクが適正かという観点。
国は、いや県は、などと言っている現状を見ると、対応の責任が分散していることは明白で、そのことが初期判断の遅れに繋がったと考えられます。
一手に責任を負う部署があれば、体面上も、早く動かざるを得ません。
韓国はその点、かなり権限が集中しているようで、農家が厳しすぎると文句を言うくらい、初期段階において問答無用で殺処分できる体制のようです。
二番目に、結果としての被害が、酪農家個人のリスクになってしまっているのも大変悲しいことです。
個人で背負いきれないリスクを背負って農業をやれ、というのは無茶な話。
株式会社化による企業のエクイティ参加、JAへの民間経営ノウハウの導入、政府主体の保険体制などを通じて、大きなリスクは企業や政府が引き受け、酪農家はある意味でサラリーマン化し、給与所得者的な立場になって安心して農業に取り組めるシステムが求められます。
努力は賞与で報いれば良いのですし、ノウハウも組織的に伝承されます。
なお、農水相の赤松氏は、かつては社会党書記長を勤め、論客と呼ばれた人物ですが、自民党時代の農水大臣に比べても、高圧的で保身に偏った発言が目立ちます。
これはそもそも左派に属した人間の特徴だ、などと断定するのはいけないことです。
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