韓国が利上げ
タイミングはサプライズでしたが、マーケットはすぐに納得したという反応に見えます。
韓国中銀が、インフレが今後数カ月で加速する可能性が高いとコメントしていることは注目されます。
デフレ圧力の強い日本でも、物価が1年前に比べて「上がった」と感じる人(日銀調査)が、2008年9月以来7期ぶりに増加しています。
一方でFRBはデフレを心配しているようです。
新興国のインフレ、先進国のデフレという現象は既に十分に認識されていますが、これを地域で見ると、アジアのインフレ、欧米のデフレになります。
今後も続くことが確実な中国での人件費上昇は、周辺にインフレを輸出します。
また、アジアがインフレ対策で利上げ基調となり、欧米がデフレで低金利継続となれば、短中期的にアジア通貨がユーロとドルに比べて上昇しやすくなります。
世界は、アジアが欧米に資金を貸している構造ですから、債務国通貨であるユーロとドルが債権国通貨であるアジア通貨に対して弱くなると、債務国の実質負担が重くなることで、さらに債務国にデフレ圧力がかかりやすくなります。
欧米景気の回復が遅れるとマーケットのリスク志向は弱まり、クロス円は弱含み。
いくらBRICSが頑張っても、彼らのGDPは世界の20%以下です。
こうした全体感からすれば、円は買われやすい環境の中にいるわけで、さらには欧米への投資リターンが低くなることを考えると、日本は内に閉じこもらず、積極的にアジアに投資(あるいは出稼ぎ、競争)しないと、さらなる縮小均衡に向かうように思われます。
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