アメリカは日本型デフレになるのか
アメリカ人は元来単純で、物事をシンプルに考えます。
春先には相当に楽観していたかと思うと、すぐに悲観。
アメリカ人が最も気にする雇用が回復せず、長期デフレに陥るとの見方も出て来ました。
日本のデフレの原因は、要するに社会の老化です。
競争を極端に忌み嫌い、格差拡大の原因を小泉・竹中のせいだと矮小化し、自分たちの実力低下を直視せず、メルヘンの世界に閉じこもりました。
アメリカは人口構成、移民の受け入れ、起業精神など多くの点で日本とは違い、相対的にはまだ若く、活動的なエネルギーのある社会です。
もちろん、「ニューノーマル」と言われるように、金融危機以前のハイレバ消費社会に戻ることは有り得ませんが、日本ほど「清貧マニア」にもならないでしょう。
また、円は日本人しか使いませんが、ドルは世界中で使われています。
日本は新興国の成長を取り込むため、重い腰をあげて外に出ていく必要がありますが、アメリカには元祖グローバル企業も多く、外部成長を国内に取り込むパイプラインの豊富な社会です。
従って、ドルの金利は、円のように日本の経済事情だけで決まるのではなく、戻りきらない米国内需と新興国の強い資金需要をミックスして決まると考えられるので、未来永劫ゼロ金利から抜け出せない、という事態にはならないように予想されます。
とはいえ、アメリカも日本と同様、弱い内需で所得が伸びない人々と、強い外部成長に乗れる層との二極化が拡大し、国内の政治的な対立は深まるように思います。
あれほど熱狂的に誕生したように見えたオバマの人気が低迷しているのも、そうした亀裂の萌芽ともいえるような気がしています。
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