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ドル売りの主要な対象として、円は日銀が壁となっているので、ユーロや豪ドルが選ばれる。
こうした投資アイディアは浮かぶものの、ユーロにはアイルランドの金融不安などの悪材料もあります。
ここまで一方的にユーロが買われると確信するのは難しかったように思われます。
ドル安を中国にも少し引き受けてもらわなければ、さらにユーロ高が進むと考えたサルコジは、アメリカやG7議長であるカナダと協調して人民元への圧力を強めています。
とはいえ、中国が簡単に元高を容認するはずも無いと考える市場は、さらに金銀を買い進めます。
通貨不安をインフレで解決しようとすれば、投資できる富裕層は喜びますが、貧困層からの不満で政治は追い込まれます。
住宅バブルの傷跡を通貨安で癒そうとする欧米。
これ以上はドル安を引き受けられない老大国日本。
通貨高に不満を表明するブラジル。
金融危機で焼け太りする中国。
責任を押し付けあい、余裕を失った経済状況は寛容性を失い、世界のどこかでテロや軍事的な衝突へと発展する可能性を高めています。
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Comments
AKAZUKINさん、こんばんは。アイルランドの問題があるのに、ユーロが高くなるというのは解せないですね。織り込み済み?もっと危機が具体化すれば、いきなりユーロ安になるということでしょうか。
Posted by: iceberg | October 03, 2010 10:33 PM
ユーロ圏ソブリンリスクについては、一応のセーフティネットも出来、話題として旬を過ぎたという点が大きいのかもしれませんが、結果論としてFRBの追加金融観測の方に強く反応したということになりそうです。
為替市場は、どちらの材料により大きく傾くのかの見極めが難しいので、上手く乗れている時以外は要注意だと思います。
無論、突然にユーロ安の方向になることもあると思いますが、そのためにはもう少し米国経済に明るい兆しが出て、アメリカの金利が上昇することが必要のように感じられます。
Posted by: akazukin | October 04, 2010 08:37 AM