円キャリーは復活するのか
2月15日(ブルームバーグ):ニューヨーク外国為替市場では円が主要通貨の大半に対して下落。対ドルでは約2カ月ぶりの安値に下げた。
低金利通貨の円で資金を調達し、高金利通貨で運用するキャリー取引が円売りの背景だ。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「円下落の理由は、円キャリー取引の兆候が表れたことだ」と述べ、「日本のゼロ金利を材料に、日本だけでなく海外の投資家も、円で資金を借り、日本国外の高利回り資産に投資している。どこからともなく、この日はキャリー取引が浮上した」と続けた。(引用終)
ドル円は現在、84円の攻防といった局面。
84円丁度にはオプションバリアなど強い抵抗帯があるとされていますが、逆にここを抜ければ1~1.5円程度短期間で飛ぶ可能性が高いとも思われます。
左は、日米長期金利差とドル円の関係。(自作なのでアバウトです)
昨年夏までは、金利差とドル円は強い相関関係があると言えましたが、その後はQE2観測等によってドルが一方的に下げたため、過去のトレンドから放れました。
現在の金利差およそ2.3%は、昨年春頃の水準なので、それだけで推定するなら90~95円でもおかしくないということになります。
左は日経平均とドル円の関係。
日本株が為替次第だったのは10月まで。
その後は、為替と日経平均の相関性は薄れましたが、かつての「株高=円安法則」からすれば、「出遅れた円安が株価に追いついてくるのでは」といった解釈も可能です。
日本の財政破綻に備えて外貨を買っておきたい、どうせ日本の利上げは最後だ。
といった個人投資家心理は依然強く、アメリカの景気回復によるドルへの回帰ムードも相まって、円キャリー派の背中を押す材料となっています。
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