チープマネーは世界を巡る
FTの「Urbanisation and cheap credit fuel growth」という記事に、左下のグラフが載っています。
上は中国5大都市(注:北京・天津・上海・広州・重慶と思われます)、香港、シンガポール、韓国の住宅価格推移ですが、中国5大都市の価格が2009年から2010年初めにかけ、暴騰しています。
下の図は、コモディティが豊かな国を選び、それらの国の住宅価格推移を比べたもの。
「コモディティ・リッチ」として選ばれた国は、インド、南ア、豪、メキシコ、加、ブラジル。
(注:インドとメキシコは世界基準ではコモディティ・リッチなのでしょうか?)
9.11後の金融緩和は米国内の不動産バブルを演出しましたが、リーマンショック後の世界的な金融緩和による余剰マネーは、新興国へと溢れ出しています。
苦しくなればマネーを印刷して凌ぐ、という行為が激しくなり、バブルのインターバルは短くなっているかもしれません。
ブラジルのfavelas(スラム街)でさえ、ここ数年で価格が2倍、3倍になったという記事もあります。
新興国の株・不動産、金融商品化した農産物、金銀銅など様々な投資対象に欲望が群がります。
正当な評価による上昇とバブルとの見分け方は非常に難しいものですが、ヴァリュエーションが存在するものに関しては、数字を注意深く見ながら投資する必要がありそうです。
図の中で、オーストラリアの住宅価格の上昇が止まり、カナダも穏やかに推移しています。
この2ヶ国の金融政策が、比較的経験豊富で賢明であることを示していると思います。
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