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October 02, 2011

世界資産再分配の風

日経新聞によれば、「日本企業による海外企業のM&Aが4~9月、前年同期比2.2倍の約3兆円に膨らみ、グローバル企業だけでなく内需型や中堅企業まで買い手が多様化して「M&Aブーム」の様相となりつつある」。

片や、イタリア財務省は9月29日、1兆9000億ユーロ(約197兆円)を上回る公的債務の削減に向けた国有資産の活用計画を発表した。資産売却で最大400億ユーロを迅速に調達できるとしている、とのニュース。

売る国と買う国との差が歴然として来ました。

現在の欧州ソブリンリスクは、世界の信用創造能力が限界に達したことを示しており、債務者は資産切り売りを迫られ、買える国は限定されています。

日経の言葉を借りれば、「日本は欧州不安の余波が軽微で買収資金の調達環境はなお良好、円高も買収には追い風」。
世界の優良資産を買い占めるビッグチャンスの到来とも言えます。

Gn2010010314左は無断拝借したグラフですが、世界の金持ちは日本、中国、ドイツ。

今現在、欧州債務国の生殺与奪の行方はドイツの掌中にありますが、これはヒトラー以来のことかもしれません。

今後も借金返済のため、PIIGSを初めとして債務国の資産は売りに出され、それをアジアの債権国が購入するというトレンドは不可避。

と考えれば、今の欧州債務危機による市場の悲鳴も、時代の転換点を告げる鐘の音と聞こえるかもしれません。

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