O社会議室にて(4)
秘書室長「せっかく戻りかけた株価が、今日はまた大きく下がっちゃったね」
経営企画室長「何と言っても、闇勢力との関係が報道されてるのが痛い」
IR室長「実際にそんな巨額が彼らに流れることってあるんだろうか」
「俺も信じ難い気はするが、もはや何が出てきても驚きはしない。もし本当なら形勢は相当不利になる」
「形勢というと?」
「内々で聞いた話だが、東証と金融庁は上場維持の方向で頑張ってくれてるらしい」
「意外と良い人たちだったんだね!」
「馬鹿、別に俺たちのことを心配してくれてるわけじゃない。海外投資家からのクレームが恐いだけさ。
一方警察は暴力団との対決姿勢を強めてるから、検察を突き上げて上場廃止の方向で圧力をかけてくるに違いない。世論が厳しくなれば金融庁だって引くだろう」
「じゃあ、やっぱり上場廃止?」
「暴力団への資金の流れが事実なら、そうなる可能性は一気に高くなる。
その場合金融庁は、次善の策として経産省と共同で国内企業による買収を画策してくるんじゃないかと思う。
例えば株式交換の形でKやFの株が行くなら、海外勢も一定の評価はするだろう」
「それなら我々も一流企業グループの中で生き残れるね!」
「お前は気が早い。
その場合でも、実際に救済されるのは、医療分野を分社化したメディカル社だけだろうな」
「他は?」
「基本赤字事業だから誰も拾わない。消えると覚悟しておくしかないだろう」
「せめて死人が出なければ良しとするか」
「どういうこと?」
「ライブドア事件の時の、野口英昭氏の"自殺"を思い出したのさ」
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